ウクライナの民間人死者、昨年は2022年より後で最多に 国連が発表

救急隊員が夜間の火災現場に立っている。コートに付いた反射テープが、影と炎の光の中でひときわ目立っている

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ウクライナにおける年間の民間人の死者は昨年、ロシアによる全面侵攻が始まった2022年より後で最多だったと、国連が12日発表した

国連のウクライナ人権監視団によると、紛争に関連した暴力によって命を奪われた民間人は、昨年は少なくとも2514人だった。2024年は2088人、2023年は1974人だった。負傷する民間人も年々急増している。

死傷者の総数で比べると、昨年は2024年より31%、2023年より70%、それぞれ増加した。

ロシアが2月に全面侵攻を開始した2022年は、8423人が殺害され、1万2670人が負傷した。

昨年の攻撃で民間人の死者が最も多かったのは、西部テルノピリで11月にあったものだった。少なくとも38人(うち子ども8人)が一度に殺害された。

国連ウクライナ人権監視団は昨年11月、今回の戦争が始まってからの民間人死者が1万4534人を超えていると報告した。

監視団のダニエル・ベル代表は、昨年の数字から、「民間人の保護が著しく悪化した」ことがわかると述べた。

「私たちの監視からは、今回の増加が、前線での敵対行為の激化だけでなく、長距離兵器の使用拡大によっても引き起こされたことがうかがえる。それが、国内各地で民間人のリスクを高めている」

ウクライナ各地で攻撃続く

ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は13日、北東部ハルキウの郵便ターミナルで前夜、ロシアによる「軍事的目的がまったく何もない」ミサイル攻撃があり、4人が殺されたと述べた。

また、首都キーウや周辺の「数十万世帯」が、凍てつく寒さの中で電気が使えなくなったとした。

ゼレンスキー氏によると、各地の都市を狙ったこの夜の攻撃では、ドローン約300機、弾道ミサイル18発、巡航ミサイル7発が使われたという。

ウクライナのアンドリー・シビハ外相は、ロシアがわざとエネルギー・インフラを狙い、「人々から電力、水、暖房を奪った」と非難。そのためキーウ市民は朝、氷点下15度を下回る気温の中で目を覚ましている状態だと述べた。

東部ドネツク州のヴァディム・フィラシキン知事は、州内各地が攻撃され2人が死亡したと発表。南部オデッサの当局者は、空爆で住宅、エネルギー施設、病院、幼稚園が被害を受け、6人が負傷したと話した。

一方、ウクライナ政府は、ロシア西部ロストフ州のドローン製造工場を夜間に攻撃したと発表した。軍の参謀本部によると、爆発と火災が記録されたという。

今回の攻撃の2日前は、ロシアが全面侵攻を開始してから1418日目だった。この日数は、旧ソ連軍が第2次世界大戦に参戦した期間に匹敵する。

欧州連合(EU)のカテリーナ・マテルノヴァ駐ウクライナ大使は、「当時、ソ連は攻撃され、反撃し、西側の大規模な支援のおかげで、勝利を収めた。(中略)今日、プーチンはこの戦争を選び、計画し、仕掛け、自分のものにしている」とソーシャルメディアに書き込んだ。