トランプ氏、イランと貿易続ける国への関税脅す 大統領令に署名

画像提供, EPA
ドナルド・トランプ米大統領は6日、イランとの貿易を続ける国々に追加関税を課すとする大統領令に署名した。
この大統領令は課税率を明記していないが、25%を例として使っている。イランから「直接的または間接的に、あらゆる商品やサービスを購入、輸入、または取得する」国がアメリカに輸入する物品に、追加関税を適用するとしている。
トランプ氏はこの大統領令に直接言及していないものの、6日夜に大統領専用機内で記者団に対し、イランに「核兵器は認めない」と改めて強調した。
この動きは、オマーンで米・イランの高官協議が行われている最中に発表された。アメリカとイランは数週間にわたり、お互いを威嚇(いかく)する発言を繰り返している。
トランプ氏は今年1月12日、自分のソーシャルメディア「トゥルース・ソーシャル」への投稿で、「イラン・イスラム共和国とビジネスをしているどの国も、アメリカ合衆国とのあらゆるビジネスに対して25%の関税を支払うことになる」と書き込んだ。当時は、実際にこの関税がどのように適用されるかの詳細は示していなかった。
ホワイトハウスは今回の大統領令について、イランで「継続中の国家非常事態」を再確認するもので、状況が変われば大統領が内容を変更できると説明した。
ホワイトハウスは発表で、「大統領は、アメリカの安全保障と同盟国と国益を脅かす、イランによる核能力の追求、テロ支援、弾道ミサイル開発、地域の不安定化といった行動について、イランの責任を追及する」としている。
イラン側は、直ちに反応していない。
オマーンで6日に始まったアメリカとイランの高官協議は、昨年6月にアメリカがイランの主要核施設3カ所を攻撃して以来、初めてのもの。
イラン代表団はアッバス・アラグチ外相が率い、アメリカ側はスティーヴ・ウィトコフ特使とトランプ氏の娘婿ジャレッド・クシュナー氏が代表した。
大統領専用機で記者団の取材に応じたトランプ氏は、6日の協議について「非常に良かった」と述べ、イランは「必死に合意を望んでいるようだ」と語った。
また、「(イランが)合意しないなら、向こうにとって非常に厳しい結果となる」とトランプ氏は述べ、来週初めにも再び会合が行われると明きらかにした。
交渉を仲介したオマーンのバドル・アル・ブサイディ外相は、今回の協議が「双方の考えを明確にし、進展の可能性がある分野を特定するうえで有益だった」と述べた。
イランのアラグチ外相は、仲介を通じた協議について「良い滑り出し」で、「核問題に限定したもの」だったと述べた。交渉団は協議のため、それぞれの首都に戻ったという。
アメリカとイランの緊張は高まり続け、衝突の懸念が広がっている。トランプ氏は4日、イランの最高指導者アリ・ハメネイ師は心配した方がいいのかと記者団に質問されると、「大いに心配するべきだと言いたい。そう、心配すべきだ」と述べた。
トランプ氏は、イランが核計画をめぐる合意を拒否すれば、イランを攻撃する用意があるとも述べている。
対するイランは、自分たちの核開発は完全に平和的な物だと主張。アメリカとその同盟諸国が主張する核兵器開発の疑いは、再三否定している。
アメリカはイランの周辺地域で軍事力を増強している。イラン政府が昨年12月末から今年1月にかけて全国規模の反政府デモを弾圧した事態を受け、トランプ氏は「巨大な艦隊」を展開したと述べている。
複数の人権団体によると、イランによる市民弾圧では数千人が殺害されたとされるが、政府が1月8日以降インターネット制限を続けているため、正確な犠牲者数は不明だ。











