ジョージア野党指導者を警察が連行 首相は親EU派の抗議を「暴力」と非難

画像提供, Reuters
旧ソ連構成国のジョージアで4日、野党指導者が警察によって党本部から引きずり出されて拘束された。同国では、与党「ジョージアの夢」がEU加盟交渉の開始を停止すると発表した11月28日以来、毎晩抗議デモが行われている。
四つある野党の一つの指導者であるニカ・グヴァラミア氏(48)はこの日、首都トビリシの議会議事堂近くにある党本部から、警察に腕と脚を持たれて連れ出された。
他党の指導者たちも、ホテルでの会合でゼネストを推進することを決定した後、待ち構えていた警官らに拘束された。
同国のイラクリ・コバヒゼ首相は先に、1週間にわたっている親欧州連合(EU)的な抗議活動を「暴力行為」と呼び、その主催者に法の裁きを受けさせると約束していた。
抗議活動ではこれまでに330人以上が逮捕され、人権団体によると多くが拘留中に暴行を受けたとされる。
コバヒゼ首相はこの日の記者会見で、「暴力を組織しながらも事務所に隠れていた政治家たちは、この数日にわたって展開された出来事の責任を逃れることはできない」と警告。抗議者たちが「リベラル・ファシズム」を広めていると非難した。
その後、当局は野党指導者の拘束に乗り出した。
ジョージアの内務省によると、抗議活動では警官100人以上が花火や石、その他の投射物によって負傷した。一方、同国の人権オンブズマンは、警察が抗議参加者に残虐行為や拷問を行っていると非難している。

グヴァラミア氏は、野党4党が連帯する「変化のための連合」の指導者の一人。BBCの2日の取材では、抗議者たちには街頭に出る以外の選択肢がなかったと説明した。また、それ以外の選択肢は、「ロシアの影響圏に入ることにとどまらず、何らかの傀儡(かいらい)領土として」自国が消滅することだと述べた。
また、自身の党の本部がジョージア当局によって間もなく襲撃されるだろうと述べていた。この予測は36時間以内に現実となった。
グヴァラミア氏は初め、トビリシ郊外の拘置所に連行され、その後、首都南郊マルネウリの別の拘置所に移送されたと報じられている。トビリシ郊外の拘置所には、抗議者300人が収容されているとされる。
野党系テレビ局のトップを務めた経験もあるグヴァラミア氏は過去に、権限乱用の罪で13カ月間服役したが、2023年6月に親欧米のサロメ・ズラビシュヴィリ大統領によって恩赦を受けた。
人権擁護団体アムネスティ・インターナショナルは当時、同氏に対する告発は根拠がなく、政治的動機によるものだと述べていた。
他の野党指導者たちは4日夕、トビリシの中心部にある自由広場のホテルで会合を開き、協力を強化し、広範な一般市民に対してゼネストを推進することを決定した。
「強いジョージア」のレヴァン・ツツキリゼ氏はBBCに、「これは言論の自由、意見の自由、民主主義に対する完全なテロ行為だ」と語った。
「変化のための連合」の別の指導者、ズラブ・ギルチ・ジャパリゼ氏は、さらなる逮捕が予想される中で、「備えていると思っていても、実際にはそうではない」と心境を語っていた。
会合を終えて自由広場に出た際、一部の指導者が攻撃を受け、待機していた警察に拘束された。その中には、レスリングの世界チャンピオンになった経歴のあるズラビ・ダトゥナシュヴィリ氏も含まれていた。
野党によると、「強いジョージア」のトップ、アレコ・エリサシュヴィリ氏と同僚2人を含む11人が逮捕されたという。「統一国民運動」も、青年部のメンバー5人も連行されたと発表した。
当局はまた、拘束された抗議者を支援する大規模な反政府フェイスブックグループ「Daitove」の活動家の自宅を家宅捜索したほか、共同創設者のナンシー・ウォランド氏の自宅にも向かった。他の活動家も標的にされた。
公職の辞任も続く
与党「ジョージアの夢」では要職者の辞任が相次いでおり、同党は打撃を受けている。辞任した人々には、アメリカ、チェコ、オランダ各国への大使、外務次官などが含まれている。それらの人たちはこれまでのところ公には発言していない。
駐チェコ大使だったティア・マイスラゼ氏はソーシャルメディアに、「ジョージアの利益を守り、欧州および欧州・太平洋の統合を促進することは名誉だった」と投稿し、ジョージアが将来的にEUの一部になるという夢に引き続き寄与していくと明らかにした。
他方、内務省特別任務部門の部隊を率いていたイラクリ・シャイシュメラシュヴィリ氏が4日深夜、家庭の理由で辞任した。同氏は抗議活動を解散させる任務に深く関与していた。
理由についてはほかに、ジョージアとEUの旗の絵文字で示唆した。











