性的な快楽は「神からの贈り物」=ローマ教皇
ラウラ・ゴッツィ、BBCニュース

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キリスト教カトリック教会を率いるローマ教皇フランシスコは17日、ヴァチカンにおける定例の説教の中で、性的な快楽は「神からの贈り物」だが「忍耐によって律する必要がある」と話した。
教皇はさらに、ポルノは「人間関係の伴わない満足」をもたらすことで中毒につながりかねないと警告した。
善徳や悪行を主題とする説教の中で、教皇は「色欲の魔物」についても取り上げた。
教皇庁は昨年7月、教理省の長官にヴィクトル・マヌエル・フェルナンデス枢機卿を選んだ。同枢機卿が1990年代に発表した「神秘的な情熱:精神性と官能性」と題した本について、教会内の保守派から批判の声が上がっている。
すでに絶版のこの本は、人間の性行動を取り上げた内容で、オーガズムの最中に男性と女性がそれぞれ何を経験しているかなどを詳述していた。カトリック系サイト「クルス」に対してフェルナンデス枢機卿は、この本は自分が若いころに書いたもので、今となっては「絶対に」書いたりしないと話している。
教会保守派の間では、この本が「背徳」的で、「信仰と道徳に関するカトリック教会の教義の完全性の促進と保護に努める」教理省のトップとして、フェルナンデス枢機卿はふさわしくないという意見が出ている。
教皇はすでに7日の説教で、暴食の悪徳を取り上げていた。17日の説教で色欲を取り上げたことと、フェルナンデス枢機卿への批判が関係しているとの指摘は出ていない。
教皇は、色欲が「人と人の関係を破壊」すると述べ、「この現実は毎日のニュースで十分に記録されている」、「最善の形で始まった関係が、悪質な物に変わってしまう例は、いくらでもある」などと説教で述べた。
教皇やフェルナンデス枢機卿が教会の保守層の怒りを買ったのは今回が初めてではない。
フェルナンデス枢機卿は昨年12月、司祭が同性カップルに祝福を与えることを許可するガイドラインを策定。教皇がこれを承認した。カトリック教会では、同性愛はなお罪深いこととされている。
フェルナンデス枢機卿は、カトリック教会内での同性カップルの地位を認めるものではないと強調したが、多くの保守派にとってダメージは大きかった。
前教皇ベネディクト16世のもとで教理省長官を務めていたゲルハルト・ミュラー枢機卿は、この文書を断固として非難。これに反論する長文をインターネット上に公開し、司祭が同性愛者の関係を祝福することは「冒涜(ぼうとく)的で不敬な行為」を犯すことになると述べた。
ミュラー枢機卿は、「この種の祝福の基準に従えば、人工妊娠中絶クリニックや犯罪組織を祝福することもできる」と主張した。
世界中の教会幹部らがこの決定を非難する声明を発表したが、その中には、教皇のカトリック教会改革計画に反対するアメリカの保守派も含まれていた。
教皇が、アメリカの批判的なレイモンド・バーク枢機卿をヴァチカンの住宅から追い出し、給与を剥奪したことで、緊張は頂点に達した。









