BBC、渦中の司会者について独自調査を再開 社内からも「不適切言動」の訴え

Huw Edwards

画像提供, PA Media

BBCは13日、10代の子供に性的な写真を要求し、金銭を払い続けたと報じられたヒュー・エドワーズ司会者(61)について、独自調査を再開した。

BBCはロンドン警視庁の要請を受け、警察がこの事案について事実関係を調べる間、独自の社内調査をいったん中断していた。

ロンドン警視庁が12日、「犯罪が行われたことを示す情報はないと判断した」と発表したことを受け、BBCは社内調査を再開した。

BBCスタッフの中には、エドワーズ氏から不適切なメッセージを受け取ったことがあると訴える人もいる。

BBCの男性司会者をめぐっては、イギリスの大衆紙サンが7日の記事で、3年間にわたり性的に露骨な写真を10代の若者に要求し、計3万5000ポンド(約640万円)を支払ったと報じた。相手は当初、17歳だったという。

エドワーズ氏の妻は12日の声明で、渦中の司会者は自分の夫だと公表。同氏は「深刻なメンタルヘルスの問題」を抱えていて入院中だと説明した。

動画説明, 疑惑報道のBBC司会者が入院 家族が名前と共に公表
Presentational white space

BBCの広報担当者は、「関係者全員に対する我々の注意義務を引き続き念頭に置きながら、適正手続きと、事実に関する徹底的な評価を確保し、調査を進めていく」としている。

BBCのティム・デイヴィー会長は、BBCの苦情処理プロトコルと手続きが適切だったかどうか、個別の見直しを行うよう指示したという。

BBCはこの疑惑が「非常に深刻なもの」だとしているものの、実際には、苦情を申し立てた若者の家族に2回しか連絡していなかったことが明らかになっている。

BBCスタッフも「不適切な言動」訴え

こうした中でBBCは13日、エドワーズ氏が、一部の若手スタッフに不適切な言動をしていたとする訴えにも直面していると報じた。

BBCの現従業員2人と元従業員1人は、不快に感じるメッセージがエドワーズ氏から送られてきたとしている。

現在もBBCで働く1人は、エドワーズ氏から「思わせぶり」なメッセージを受け取ったと、BBCニュースに話した。BBCニュースは、この従業員の外見に触れる内容の、今年送信のメッセージを確認している。

別の従業員は、組織内で非常に高い地位にいる人間による、権力の乱用だと感じたと述べた。

現従業員と元従業員はBBC番組「ニューズナイト」の取材に対し、若手スタッフは自分のキャリアに悪影響が及ぶかもしれないと懸念し、著名な同僚の行為に関する苦情を、なかなか上司に伝えようとしない風潮があると語った。

BBCは、「我々は常にスタッフの懸念を慎重に扱っており、懸念がある場合は誰でも、我々に伝えるよう勧めたい。この会社には、苦情を申し立てるための明確な手続きが用意されているので」としている。

<関連記事>

Presentational white space

複数の疑惑

司会者をめぐる最初の疑惑は、サンが7日夕に報じた。司会者が当時17歳の少年に性的な写真を要求し、金銭を支払ったという内容だった。

その後の同紙の関連記事は、「2人のやり取りが始まったのは若者が17歳の時だったとみられる」との表現に差し替えられた。

サンは、現在20歳の若者の母親の話として、若者がBBC司会者から受け取った金銭をクラック・コカインの購入に充て、今では常習者になったと報じた。母親は、支払いが続けば自分の子供は「死んでしまう」と話したとされる。

一方で、若者の代理人弁護士は10日、司会者との間で「不適切なことはなかった」として、若者が被害を受けたとする母親の主張は「ばかげている」と語った。

ロンドン警視庁は12日の声明で、「ロンドン警視庁の犯罪専門司令部の捜査員らは現在、評価作業を終え、犯罪が行われたことを示す情報はないと判断した」と明らかにした。

BBCニュースの別の調査では、BBC従業員ではない若者が、エドワーズ氏からのメッセージに「脅威」を感じたと語った

現在20代前半のこの人物は最初に出会い系アプリを通じて、BBCの司会者から匿名で連絡を受けた。

実際に会おうと強く迫られたが、一度も会わずに終わったという。

司会者の名前を明かすかもしれないと、オンライン上でほのめかしたところ、罵詈雑言に満ちたメッセージが送られてきたと、この人物は語った。

BBCのデイヴィー会長は12日夜、スタッフに宛てた電子メールで、「一連の非常に複雑な状況が続いている」とし、「我々は注意と配慮をもってこの事態を乗り切ることを目指さなければならない」と述べた。

かつてBBCラジオ4の制作幹部だったマーク・ダマザー氏は、BBCが適切な注意義務を果たす重要性を強調した。

「ティム(デイヴィー会長)とBBCが、慎重で適切かつ証拠に基づいた結論を出すのが優先で、ほかの人の思惑に急かされる必要を感じないことが、極めて重要だ」と、ダマザー氏はBBCラジオ4の番組「トゥデイ」で述べた。