オランダ連立政権が崩壊、内閣総辞職へ 移民政策めぐる相違埋められず

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オランダのマルク・ルッテ首相(56)は7日、移民政策をめぐる与党間の対立により、連立政権が崩壊したと述べた。8日に、ウィレム=アレクサンダー国王に内閣総辞職の意向を伝えるという。
中道右派の自由民主党(VVD)など4党からなる連立政権は7日、ルッテ首相が議長を務める移民危機に関する協議で合意に至らなかった。
連立政権は1年半前に発足。移民政策をめぐり正反対の立場を取る4党は、以前から対立していた。
地元メディアは、11月にも総選挙が実施される見通しだと報じている。
オランダでは昨年、移民センターが過密状態になっていることをめぐり論争が起きた。これを受け、ルッテ氏率いるVVDは、亡命希望者の流入を制限しようとしていた。連立パートナーはこの計画に反対していた。
ルッテ氏は7日夕、緊急閣僚会議後の記者会見で、政権が崩壊したことを認めた。翌8日に、ウィレム=アレクサンダー国王に内閣総辞職の意向を伝えるとした。
ただ、閣僚たちは次の選挙に向けて、暫定内閣として職務を続けるとも付け加えた。
移民の流入制限で合意できず
オランダへの亡命申請件数は昨年、4万7000件を超えた。2023年には約7万件に達すると予想されている。
ルッテ氏は今週、戦争難民の親族について、オランダへの入国を月200人に制限することを含む計画を、強硬に推し進めようとした。
しかし、連立政権を組む、家族主義のキリスト教連合(CU)と中道リベラルの民主66(D66)が強く反対した。
ルッテ氏は内閣総辞職を発表した際、「我々にとって非常に難しい決定だった」と記者団に述べた。そして、連立政党間の見解の相違は「相いれない」ものだと付け加えた。
「すべての政党が精いっぱい努力して、解決策を見つけようとしたが、残念ながら、移民をめぐる意見の相違は埋めようがない」
妥協案としてあがっていた「緊急ブレーキ」は、移民の流入が過度に多い場合にのみ制限を発動するというもので、政府を救済するには十分ではなかった。
「4党は、移民問題で合意に達することはできないと判断した。そのため、この政権を終わらせることを決めた」と、CUのティム・クイステン報道官は述べた。
ルッテ氏は2010年に首相に就任。在任期間は同国史上最長。昨年1月に発足した現政権は同氏にとって4度目の連立政権だった。
ヘルト・ウィルダース氏率いる自由党(PVV)など極右政党の台頭により、ルッテ氏は移民問題で圧力を受けている。
3月の州議会選挙で衝撃的な勝利を収め、上院の第一党となった農家市民運動(BBB)は今後、ルッテ氏が率いる政権には、それがどのようなものでも参加しないとしている。










