チャールズ英国王、ドイツを公式訪問 即位後初の外遊
ジェイムズ・グレゴリー(ロンドン)、ショーン・コクラン王室担当編集委員(ベルリン)、BBCニュース

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イギリス国王チャールズ3世が29日、即位後初の外国公式訪問でドイツを訪れ、同国のウクライナ難民に対する「たぐいまれな温かい処遇」をたたえた。
チャールズ国王は、晩さん会の乾杯前の演説で、ウクライナの「自由と主権を守る」ため、英独は「共に立っている」と述べ、両国の関係強化を約束した。
晩さん会にはドイツのフランク=ヴァルター・シュタインマイヤー大統領やアンゲラ・メルケル前首相、両国の高官らが出席した。
チャールズ国王はカミラ王妃と共にドイツに3日間滞在する。当初はフランスを訪問してからドイツに向かう予定だったが、年金改革めぐる抗議デモが続いているため、訪仏は直前に取りやめとなった。
そのためドイツが、チャールズ国王にとって即位後初めて公式訪問する外国となった。イギリスの君主がドイツを訪れるのは、故エリザベス2世の2015年の訪問以来となる。
イギリス政府は、この訪問で欧州連合(EU)離脱後の両国関係の強化を期待している。ドイツのシュタインマイヤー大統領は乾杯前に、EU離脱は「悲しい日」だったと述べた。
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国王夫妻の乗った飛行機は、ドイツの戦闘機「タイフーン」2機の護衛を受けながら、ブランデンブルグ空港に到着。21発の礼砲と戦闘機の儀礼飛行に迎えられた。
シュタインマイヤー大統領はベルリン市内のブランデンブルグ門で国王と王妃を出迎えた。ブランデンブルグ門が国家元首を迎える場として使われたのは初めてだという。

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大統領官邸ベルビュー宮殿で行われた晩さん会で、チャールズ国王はドイツ語を交えながら演説。「我々のつながりを強化するために」どんなことでもすると述べた。
また、ロシアの侵攻によって家を追われたウクライナ難民100万人以上をドイツが受け入れていることに対し、「ドイツ国民の精神の優しさ」をたたえた。
「我々は横に並び立ち、共有している民主主義的価値を守り、推進していく」
「このことは、いわれのない侵略に直面する中、我々がウクライナと共に自由と主権を守るために立ち上がっていることに、非常に明確に表れている」

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チャールズ国王は気候変動にも触れ、「より持続可能で、より豊かで、より安全な未来を追求するために、我々のつながりがますます強くなると確信している」と述べた。
昨年亡くなった母親のエリザベス女王については、ドイツの人々から送られた「支援と好意」に感謝した。
「この数年間、私はさまざまな形で英独間の友情の温かさと、数え切れないほどの分野でのパートナーシップの活力に心を打たれてきた」
「この友情は私の母、故女王にとって非常に重要なもので、母は両国の絆を深く気にかけていた」
「ドイツとイギリスの関係は、私にとっても非常に重要だ」
シュタインマイヤー大統領は、イギリスのEU離脱によって英独関係が変わったと認めながらも、「我々は両国関係の新章を開こうとしている」と話した。
「未来を見る時、我々の状況は異なるが、それでも一緒に未来を見ている」
「この先何があろうと、ドイツとイギリスの友情は大きく固いものであり続けるだろう。我々の友情は重要で、強いものだ」

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イギリス君主の公式訪問は、政府の助言を受けて決められる。ドイツと、そして本来はフランスが、最初の海外訪問先として選ばれたのは、欧州近隣諸国との関係強化を優先させた結果だと考えられる。
国王夫妻の公務を管理する英王室バッキンガム宮殿は今月初め、この訪問はドイツと「イギリスの関係を祝い、共有する歴史や文化、価値観を確認する」ものだと説明していた。
チャールズ国王は30日、ドイツ議会で演説する。イギリス君主による演説は議会史上初めてだという。







