ロシア知事、「ウクライナが民間インフラ狙った」 モスクワ郊外などでドローン墜落

画像提供, Anton Gerashchenko
ロシア国防省は2月28日、同国南部でウクライナ製ドローン2機が墜落したと発表した。モスクワ州のアンドレイ・ヴォロビヨフ知事は、同州で墜落した1機について、民間インフラを狙っていた可能性が高いとしている。
同省は、ウクライナ政府がロシアの「クラスノダール地方とアディゲ共和国の民間インフラを攻撃するために」ドローンを使用しようとしたと非難。ロシアの「電子戦ユニットによって無効化」されたとした。
ウクライナはロシア領内での攻撃に関与したとは主張していない。
ドローン1機が墜落したモスクワ州の現場から約100キロ離れたグバストヴォ村近郊には、ロシアのエネルギー大手ガスプロムの施設がある。
ガスプロムはロシア国営通信社RIAノーボスチに対し、コロムナ地区での操業に支障はないと語った。
モスクワ州のヴォロビヨフ知事はメッセージアプリ「テレグラム」に、コロムナ地区で見つかったドローンの標的は「おそらく民間インフラだったが、被害はなかった」と投稿した。
「地上での死傷者や被害はない。FSB(ロシア連邦保安庁)およびその他の管轄官庁が調査を進めている」
ロシアメディアや当局が提示した複数の画像には、雪原に損傷したドローンが写っている。背後には樺の木々が広がっている。ガスプロムの施設周辺には森林が多い。
外観はウクライナ製
ドローンの外観は、ウクライナのドローンメーカー「UKRJET」社製の「UJ-22 Airborne」と一致する。
同社によると、航続距離は800キロで、ウクライナからコロムナ地区へ到達するには十分だ。
ウクライナのアントン・ゲラシチェンコ内相顧問はこのドローンの画像をツイートし、「(現場は)ロシアとウクライナとの国境から500キロ以上離れている。これほど遠くまでドローンが到達できることから、プーチンは間もなく公に姿を見せるのを非常に恐れるようになるかもしれない」と書いた。
ウクライナがこの事案の背後にいるとすれば、ロシアが昨年2月にウクライナ侵攻を開始して以降、モスクワに最も近い場所で起きたドローン攻撃未遂となる。
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ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は28日、ウクライナと西側諸国によるスパイ行為や破壊工作が増加しているとして、FSBに活動を強化するよう指示した。
また、ロシア軍が占領しているウクライナ東部の地域での警備強化もFSBに命じた。国境に配置された部隊は破壊工作グループを阻止し、違法な武器や弾薬の流入を防がなければならないと、プーチン氏は述べた。
「西側の特殊部隊は、ロシアに関して、伝統的に非常に活発に活動するため、我々は概して、防諜(ぼうちょう)を強化する必要がある」
「そしていま、彼らは我々に対して、さらなる人員や技術、そのほかのリソースを投入している。我々はそれ相応に対応する必要がある」
ロシアでは28日、サンクトペテルブルク上空で未確認物体が報告されたことを受けて、周辺空域の飛行が禁止された。ロシア国防省はこの数時間後、同省の戦闘機が西部の空域で行われた訓練に参加していたと発表した。
ウクライナがロシア領内を攻撃か
ロシア政府はこれまで、ロシアの軍事インフラへの攻撃の背後にはウクライナがいると非難してきたが、ウクライナ政府はこの主張を認めていない。
ロシア政府は、昨年12月に同国南部にある爆撃機用の空軍基地にウクライナのドローン攻撃があり、3人が死亡したとしている。ウクライナ軍は公式に攻撃を認めていないが、ウクライナ空軍のユリイ・イナト報道官は、この爆発はロシアがウクライナの領土で行っていることがもたらした結果だと述べていた。
この数週間前にも、同じ基地に同様の攻撃を行ったとしてウクライナを非難した。基地にはウクライナへの攻撃に使用された爆撃機が駐機している。
昨年8月には、2014年にロシアが一方的に併合したウクライナ南部クリミア半島で、ロシア軍基地に対する空爆があり、ウクライナが攻撃したと認めた。
(追加取材:アダム・ロビンソン)








