アルゼンチン副大統領、汚職の罪で禁錮6年 免責特権で身柄拘束されず職務継続

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アルゼンチンの裁判所は6日、クリスティナ・フェルナンデス・デ・キルチネル副大統領(69)に対し、汚職の罪で禁錮6年と公職永久追放の有罪判決を言い渡した。ただ、すぐには収監されず、職務も継続する。
フェルナンデス・デ・キルチネル副大統領は公共事業契約を友人に発注した「不正管理」の罪で有罪となった。
ただ、フェルナンデス・デ・キルチネル氏には現職の免責特権が与えられているため、副大統領在任中は収監されない可能性が高い。また、今回の判決を不服として上訴するとみられている。
永久的に公職に就くことも禁じられるが、上級裁判所での審理が続く間は副大統領としての職務は継続することとなる。
検察側は12年の実刑判決を求めていた。
フェルナンデス・デ・キルチネル氏は、この裁判は政治的動機によるものだと主張。判決後、自分は「司法マフィア」の犠牲者だと述べたと、AP通信は伝えた。
同氏は判決に先立ち、検察がうそをつき、自分の事を中傷していると非難していた。
アルゼンチンで現職の副大統領が有罪判決を受けたのは史上初めて。
すぐに収監されず、再出馬も可能か
有罪となり禁錮刑が科されたものの、フェルナンデス・デ・キルチネル氏が直ちに刑務所へ移されることはないだろう。
最高裁まで争うとすれば、その間は拘束されず、副大統領としての職務も継続できる。
上訴手続きには数年を要するため、2023年大統領選挙にも再出馬できる見通し。
「最大の汚職事件」
検察はフェルナンデス・デ・キルチネル氏が大統領を務めていた2007年から2015年までの間に、違法なパートナーシップを主導していたと指摘。賄賂の見返りとして利益の多い公共事業契約を自分の友人にあっせんしていたとした。
こうした仕組みの恩恵を受けていたとして、建設会社オーナーの実業家ラサロ・バエス被告も禁錮6年の刑を言い渡された。同被告は昨年、マネーロンダリング(資金洗浄)の罪ですでに12年の禁錮刑が科されている。
このほかにも11人が裁判にかけられ、7人が禁錮3年半から6年の有罪判決を受け、3人が釈放、1人が不起訴となった。
検察はフェルナンデス・デ・キルチネル氏の牙城である南部サンタクルス州で落札された数十件の公共工事入札で、複数の不正が見つかったと発表した。建設プロジェクトの多くは未完成のままだ。
ディエゴ・ルシアニ検事は、「この国が知る限りでは、おそらく最大の汚職事件」で、少なくとも10億ドル(約1370億円)の損失を国にもたらしたと述べた。








