イランで死亡の16歳、行方不明の直前まで抗議デモ参加 映像が浮上

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イランの首都テヘランで、抗議デモに参加した16歳の少女が行方不明になり、遺体安置所で死体が発見された件で、少女が行方不明になる数時間前までデモに参加していたことが、ソーシャルメディアに投稿された動画で判明した。少女の母親がBBCペルシャ語に語った。
イランでは先月中旬、髪の毛を覆うよう女性に義務づけた法律に違反したとして、マサ・アミニさん(22)が道徳警察に逮捕され、その後に死亡した。それをきっかけに、抗議デモが広がっている。
先月末には、抗議デモに参加後に行方不明になっていたニカ・シャカラミさん(16)の遺体が見つかった。
当局は、シャカラミさんの死と抗議デモは無関係だと主張しているが、今回の映像は、その主張に影響を及ぼす可能性もある。
最近浮上したソーシャルメディアの動画では、先月20日にテヘランで、黒い服を着たシャカラミさんがゴミ箱の上に立ち、スカーフを燃やしていたことがわかる。周囲では人々が、「独裁者に死を」などと反政権のスローガンを唱えている。ここでは「独裁者」は、イランの最高指導者アリ・ハメネイ師を指している。
別の動画には、異なる角度から撮影された同じ場面が記録されている。

シャカラミさんはその後、警察に追われていると友人に告げ、姿を消した。
母ナスリンさんによると、シャカラミさんが行方不明になったのは、これらの動画の抗議デモに参加した数時間後だったという。
ナスリンさんは、治安部隊が娘を殺害したと非難している。
一方で当局は、シャカラミさんは建設中のビルから放り出されて死亡したとし、作業員の犯行の可能性があるとしている。
当局の映像は「娘ではない」
ナスリンさんはまた、娘の死が抗議デモとは無関係だと示すために当局が出したビデオ映像に、娘は映っていないと主張した。
イラン国営テレビは先週、シャカラミさんだとする少女が路地を歩き、ドアから建物に入る様子の不鮮明な映像を放送した。

しかし、ナスリンさんは10日、映っている少女は娘ではないとBBCペルシャ語に話した。ナスリンさんの家族に近い人も、少女の歩き方はシャカラミさんとは違うと述べた。
虚偽の供述を強要されたか
イランの国営テレビは今月5日、シャカラミさんのおばのアタシュさんが「ニカは建物から落ちて死んだ」と話す映像を放送した。同じ映像の中では、シャカラミさんのおじのモフセンさんも、自分は抗議デモに反対だと語っている。
これについてナスリンさんは、2人とも拘束され、虚偽の供述を強要されたと主張。モフセンさんの場合は、4歳の子どもを拘束すると脅されていたと述べた。2人はこの供述をした後、解放されたという。

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シャカラミさんの家族は、彼女が行方不明になってから10日後に、遺体安置所で遺体を見つけ、身元確認のため数秒間だけ顔を見ることが許されたと語っている。
アタシュさんは2日に当局に拘束される前に、革命防衛隊がシャカラミさんについて、5日間拘束したあとに刑務所当局に引き渡したと言っていたと、BBCペルシャ語に述べていた。
子ども28人が死亡と報告
今回の騒乱で殺害された若い女性抗議者は、シャカラミさんだけではない。
ハディス・ナジャフィさん(22)の家族によると、彼女は9月21日にテヘラン西部のカラジ市で抗議行動中、治安部隊に射殺されたという。
人権擁護団体アムネスティ・インターナショナルによると、9月23日にカラジ市であった抗議デモで、サリナ・エスマイルザデフさん(16)が治安部隊に警棒で頭部を激しく殴られ、死亡した。
イランの子どもの権利保護協会は10日、今回の抗議デモではこれまでに、子ども28人が殺害されていると報告した。
このほかにも多くの子どもたちが捕らえられ、拘束施設に収容されていると、同協会は述べた。












