ロシアで部分的動員令への抗議続く、1日で700人超逮捕と人権団体

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ロシアのウラジーミル・プーチン大統領がウクライナ侵攻をめぐり予備役の「部分的な動員令」を発動したことに対する抗議行動は、ロシア各地で24日も続いた。独立人権団体は同日、数百人が逮捕されたと発表した。
首都モスクワを拠点とする人権監視団体OVD-Infoによると、32の都市で24日、724人が逮捕された。
プーチン大統領は21日、部分的動員令で軍務経験がある予備役約30万人を招集すると発表。これに対する広範な抗議デモが勃発した。
ロシアの法律では、無許可で集会を行うことは禁止されている。
しかし、民間人を招集する動きは、都市部で大規模な抗議行動を引き起こした。今週初めに行われたデモでは1000人以上が拘束された。
AFP通信はモスクワで、女性のデモ参加者が警官に逮捕される際に「私たちは大砲のえじきにするための、使い捨てではない」と叫ぶ様子を目撃したと報じた。
ロシア第2の都市サンクトペテルブルクでは、「プーチンのために戦争に行きたくない」と記者団に語る男性もいた。
ナターリャ・ドゥボワさん(70)はAFP通信に対し、自分は戦争に反対していて、前線に送られる「若者たちのことを案じている」と述べた。
24日に逮捕された人の中には、治安当局に拘束される際に招集令状を渡され、徴募センターに出向くよう命じられたと話す人もいる。ロシア政府のドミトリー・ペスコフ大統領報道官は先に、「そうした行為は法律違反ではない」と述べていた。
ロシア政府はまた、招集後に職務怠慢と判断された人への厳しい処罰を新しく承認した。
プーチン氏は24日、降伏あるいは脱走を試みたり、戦闘を拒否した兵士に対し、最大10年の禁錮刑を科す新たな法案に署名した。
さらに、1年間兵役についた外国人にロシア市民権を与えることを定めた法案にも署名した。
ロシア市民権を得るために通常義務付けられる5年間の居住実績が免除されることになり、ロシア政府がいかに深刻な兵力不足に直面しているかを示唆している。
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ロシア政府は23日、IT労働者や銀行員、国営メディアのジャーナリストは「部分動員」の対象から外れると発表した。
ただ、政府のこうした除外規定が本当か疑う声も上がっている。「部分動員」で定められた基準を満たさないロシア人男性が、地元の徴募担当者に呼び出されたとの報告もある。
プーチン政権を支持してきた国営メディアRTのマルガリータ・シモニャン編集長は、招集されたという高齢者や障害者のリストをツイッターに投稿した。
ロシアから若者の出国相次ぐ
こうした中、招集から逃れようとする若いロシア人の出国が続いている。
ジョージアとの国境では、30キロ以上にわたりロシア人の車列ができている。ロシア内務省は移動しないよう呼びかけている。
地元のロシア当局者は、国境を越えようとする車が大量に押し寄せていることを認めている。ある検問所では2500台近くが待機している。
ロシア政府は22日の段階では、ロシア人が徴募から逃れているとする報道は「フェイク」だとしていたが、論調に変化がみられる。
隣国フィンランドへの入国を希望するロシア人も急増している。
フィンランド国境警備隊のマッティ・ピトカニッティ報道官は、国境に到達したロシア人の数は先週から2倍以上に増えたと話した。
同国政府は23日、ロシア人観光客の入国を停止する計画を発表した。
「ロシアからフィンランドにやってくる人の数を、大幅に減らしたい」と、サウリ・ニーニスト大統領は国営放送に語った。
一部の近隣諸国はすでに、招集を逃れようとするロシア人の亡命申請を受け入れないことを表明している。
ラトヴィアのエドガルス・リンケーヴィッチ外相は、「いま、招集拒否を理由にロシアから逃れてくる多くのロシア人は、ウクライナ人を殺すことを良しとしていた」と指摘。「彼らは当時、抗議しなかった。彼らを良心的兵役拒否者とみなすのは適切ではない」と述べた。











