クリミア・セヴァストポリでドローン攻撃 ロシア黒海艦隊の司令部
ロシア占領下のクリミア半島南西部にあるセヴァストポリで20日、ロシア黒海艦隊の司令部がドローンによる攻撃を受けた。ロシア政府が設置した現地行政当局が、黒海艦隊を狙ったウクライナのドローンを撃墜したと発表した。ロシアが2014年に併合したクリミアでは今月、ロシア軍の基地や武器庫などへ、ウクライナによる攻撃が相次いでいる。
セヴァストポリの現地映像では、黒海艦隊の司令部がある付近から黒煙が上がる様子が見て取れる。BBCはこの映像の内容を独自に検証できていない。
ロシア政府に選ばれた現地のミハイル・ラズヴォジャエフ知事は、艦隊の防空システムがドローンを探知し、撃墜したと説明。ドローンは「司令部の屋根に墜落」したものの、「大きな被害はなく、けが人はない」と述べた。
知事は同日、この後にも、セヴァストポリの防空システムが作動したと発表したが、詳細は明らかにしなかった。


セヴァストポリとその周辺では18日に空軍基地がドローン攻撃を受け、19日には湾内が攻撃された。
今月9日には、セヴァストポリから北約60キロにあるサキ空軍基地で爆発があり、空軍機9機が破壊された。この攻撃による黒煙は近くの海水浴場でも目撃され、ソーシャルメディアには多くのロシア人観光客が逃げ出す様子が投稿された。

クリミアで相次ぐ攻撃について、ウクライナ政府は関係を認めていない。ロシアは、一部の攻撃はウクライナ軍の特殊部隊によるものか、あるいはウクライナ政府のために活動する勢力による破壊工作かもしれないとしている。
西側当局は、ロシア人観光客がリゾート地から逃げ出す原因になった一連のクリミア攻撃が、作戦の上でも心理面でも、ロシア政府やロシア軍に大きな打撃を与えていると分析する。
ロシアは2014年にクリミアに侵攻し、併合した。ウクライナはその奪還を誓っている。
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ロシア派市長の暗殺未遂か
その他の動きでは、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領が南部ザポリッジャの原子力発電所について、国際社会の視察団が訪問すれば、安全が確保されるようになると述べた。
ロシア軍が掌握する欧州最大級のザポリッジャ原発について、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が19日、国際原子力機関(IAEA)の視察を受け入れる方針を示したことを受けてのもの。ロシアとウクライナはお互いが、原発を攻撃していると非難し合っている。


他方、ロシア軍はウクライナ北東部ハルキウ、東部ドニプロ、南部ミコライウなど各地の都市に対する、夜間砲撃を継続している。
ロシア軍が制圧した南東部マリウポリでは、ロシアに任命された市長に対する暗殺未遂があったという。

画像提供, Google maps
ロシア国営テレビによると、マリウポリのコスチャンティン・イヴァシェンコ市長が乗った車が、市内の動物園の入り口にさしかかったところ、近くで爆発物が爆発した。
穀物運ぶ船2隻が出発
20日には国連のアントニオ・グテーレス事務総長がトルコ・イスタンブールで会見し、ウクライナの穀物を載せた貨物船2隻が新たに、ウクライナを出発したと発表した。
ウクライナ南部オデーサ州のユージヌイ港とチョルノモルスク港でそれぞれ、計7万3000トンの穀物を載せた2隻は、「アフリカの角」と呼ばれるアフリカ東部へ向かった。
グテーレス事務総長は、「厳しい飢えに苦しむ人たちが今すぐ必要とする支援」を提供するため、穀物を載せた貨物船が進むのを見て、「とても感動した」と話した。
事務総長はさらに、世界的な物価上昇で家計への負担が高まる中、ロシアからの食料や肥料の輸出も、不可欠だと述べた。









