アメリカ、アルカイダ指導者アルザワヒリ容疑者を殺害 アフガニスタンでドローン攻撃

Ayman al-Zawahiri. Photo: June 2011

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画像説明, アイマン・アルザワヒリ容疑者は2011年5月にアルカイダ創設者のオサマ・ビンラディン容疑者が死亡した後、同組織の指導者を引き継いだ。画像は2011年6月撮影

アメリカのジョー・バイデン大統領は1日、武装勢力「アルカイダ」の現指導者アイマン・アルザワヒリ容疑者(71)をアフガニスタンにおいて対テロ作戦で殺害したと発表した。

アルザワヒリ容疑者は7月31日、アフガニスタンの首都カブールで、米中央情報局(CIA)が実施したドローン攻撃で死亡したという。

バイデン大統領はホワイトハウスで演説し、アルザワヒリ容疑者は「アメリカ市民に対する殺人と暴力の痕跡を切り刻んできた」と述べた。

そして、「今や正義がもたらされ、このテロリスト指導者は亡き者となった」と強調した。

動画説明, バイデン米大統領、アルカイダ指導者の殺害を発表 「正義をもたらした」

当局によると、隠れ家のバルコニーにいるアルザワヒリ容疑者に向けて、ドローンがミサイル2発を発射した。

周囲にいた家族は無傷で、容疑者だけが死亡したという。

アフガニスタンで政権を握るイスラム主義勢力タリバンの報道官は、アメリカの行動は明らかに国際法の原理原則を侵害するものだと非難した。

「このような行動は、過去20年間の失敗の経験を繰り返すもので、アメリカ合衆国、アフガニスタン、そしてこの地域の利益に反する」と、タリバンの報道官は述べた。

Osama Bin Laden and Ayman al-Zawahiri - 2001

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画像説明, オサマ・ビンラディン容疑者(左)とアイマン・アルザワヒリ容疑者(2001年撮影)。2人はアメリカに宣戦布告し、2001年9月11日の同時多発攻撃を計画した

アルカイダの思想的ブレーン

眼科医だったアルザワヒリ容疑者は、エジプトの武装勢力イスラミック・ジハード団の創設に貢献した。

「アルカイダ」創設者のオサマ・ビンラディン容疑者と共に2001年9月11日の米同時多発攻撃を首謀したとされ、アメリカの「最重要指名手配のテロリスト」の1人だった。同時多発テロの「作戦におけるブレイン」だったとみる専門家もいる。

アルザワヒリ容疑者はしばしば、ビンラディン容疑者の右腕と称された。2011年に米軍がビンラディン容疑者をパキスタンで殺害した後、同組織の指導者を引き継いだ。

アルザワヒリ容疑者はかつてはアルカイダの思想的ブレーンだった。ただ、同組織の指導者となった後は時折メッセージを発信する程度で、重要度の低い存在になっていたと、BBCのゴードン・コレラ安全保障担当編集委員は指摘する。

アフガニスタンでは「イスラム国」などの新たなグループや運動の影響力が拡大する一方、アルザワヒリ容疑者の影響力は比較的小さいものにとどまっていた。今後次のアルカイダ指導者が出てくるだろうが、その影響力はさらに限定的なものになるだろうと、コレラ編集委員は解説する。

今回、カブールで殺害されたことから、アフガニスタンという国の重要性がいまも高いままであることがわかる。タリバンが支配権を取り戻した今、アルカイダが活動範囲を広げ、安全な隠れ場所に戻ってくるのではないかと懸念されている。しかし、アメリカはもはや地上軍を持たずに、遠隔で攻撃できることを示していると、コレラ編集委員は言う。