タリバン最高指導者、カブールを初訪問 集会で演説
セカンダー・カーマニ、パキスタン・イスラマバード、BBCニュース

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イスラム主義勢力タリバンの最高指導者で、表に出ることの少ないハイバトゥラー・アクンザダ師が、アフガニスタンの首都カブールを初めて訪れた。タリバン当局が1日、明らかにした。
アクンザダ氏は、「国家の結束」を議論するために集められた宗教学者約3000人の大規模集会で、演説をしたとされる。
集会は厳しい警備態勢が敷かれ、タリバンと無関係のジャーナリストは取材を許されなかった。
演説は音声が放送された。しかし、アクンザダ氏の映像や写真は公表されていない。
音声からは、同氏の出席が発表された際に、大きな歓声が上がったことがわかる。
タリバンを批判する人々は、アクンザダ氏が実際には何年か前に死んだと主張し続けている。ただ、BBCが複数の情報筋に取材したところでは、その事実はない。
アクンザダ氏は演説で、タリバンが昨年、アフガニスタンを支配したことについて、「アフガニスタン人だけでなく、世界中のイスラム教徒にとって誇りの源」だと称賛した。
また、タリバンの女性に対する扱いに対して国際社会から批判が続いていることにも、言及したとみられる。タリバンは、女性に公共の場で顔をベールで覆うよう指示する規則を出すなどしている。
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国営バフタル通信によると、アクンザダ氏は、「神のおかげでありがたいことに、私たちは今、独立した国家だ。(外国人は)私たちに命令すべきではない。私たちの制度で、私たちは自分で決める」と述べた。
「私たちは唯一の神に身をささげている。神が好まない他者の命令は受け入れられない」
この集会ではこれまでのところ、女子教育に関する目立った議論はなされていない。アフガニスタンではほとんどの地域で、女子の中等教育が閉鎖されたままとなっている。
この集会は、女性の出席を認めていない。

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別のタリバン幹部は先に、「女性は私たちの母や姉妹であり、私たちは大いに尊敬している。息子たちが集会に出席すれば、その母親や姉妹もある意味、集会に関わっていることになる」と述べた。
アフガニスタンで女性の権利のために活動する人たちは、怒りと落胆を表明している。
BBCアフガン・サービスが取材した男女たちは、今回の集会を、「(国民を)代表するものではない」と批判。タリバンが自らの支配の正当化を目指すものだとした。
南部ヘルマンド州出身の男性は、「国民の口をふさぐために集まったに過ぎない」とコメント。
カブール在住で、登校を禁じられているバランという名の若い女性は、「似たような考えをもつ人たちの集まりだった。私がそう言っているのではなく(中略)みんながそう思って言っている」と話した。
「女性として、とても残念だ。(タリバンは)私たちを人間として尊重しない」

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アフガニスタンでは昨年、タリバンが権力を掌握。外国の開発援助はほぼ打ち切られ、一部の銀行は制裁を科されるなどし、経済と人道の深刻な危機が続いている。
国連や慈善団体を通じた短期的な人道支援は続いているが、アクンザダ氏は「外国資金」に依存すべきではないと主張。アフガニスタン出身の貿易商らに対し、帰国して経済を再建するよう呼びかけた。
集会の会場付近では6月30日、銃声が聞こえた。
タリバンは、武装勢力「イスラム国」と、前政権とつながりのある「抵抗」勢力によるゲリラ攻撃に直面している。
タリバン当局は、今回の銃声事件をささいな出来事だとした。だが、タリバンの治安部隊に殺害された武装集団とされる映像が出回っている。
1日には、アクンザダ氏の演説会場の近くで、何発かのロケット弾が発射されたと報じられた。死傷者は報告されていない。










