ロシア、バイデン米大統領と高官12人の入国禁止 西側の制裁に対抗

Joe Biden and Hillary Clinton in 2016

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画像説明, ジョー・バイデン氏とヒラリー・クリントン氏(2016年撮影)

ロシア外務省は15日、ジョー・バイデン米大統領と米政府高官12人に制裁を科すと発表した。ウクライナ侵攻をめぐって、西側諸国がロシアに制裁を加えたことへの報復措置で、ロシアへの入国を禁止し、ロシア国内に保有する資産を凍結する。

対象となるのは、バイデン大統領のほか、アントニー・ブリンケン国務長官、ロイド・オースティン国防長官、ジェン・サキ大統領報道官ら。

ヒラリー・クリントン元国務長官とバイデン氏の息子ハンター氏という意外な人物も対象となっている。

ロシア外務省は「相互主義の原則に基づき」制裁を適用すると説明している。

また、制裁対象となっている人物に関して必要となる、ハイレベルな接触は妨げられることはないとしている。

対象者は次の人々が含まれている。

  • 米軍制服組トップのマーク・ミリー統合参謀本部議長
  • ジェイク・サリヴァン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)
  • 大統ダリープ・シン大統領副補佐官(国家安全保障問題担当)
  • サマンサ・パワー米国際開発庁(USAID)長官
  • ウォーリー・アディエモ財務副長官
  • リタ・ジョー・ルイス米輸出入銀行(USEXIM)会長兼社長

BBCのアンソニー・ザーカー北米担当記者は、ロシアによる対応は、アメリカと同盟国がロシアに科している脅威的な制裁に対する象徴的な報復措置だと説明。バイデン大統領や政府高官、そして興味深いことに9年間公職に就いていないクリントン元国務長官らに対するロシアの「停止」命令は、特別重大なものではないと指摘する。

また、制裁対象に名前があがったアメリカ人の中に、ロシアで大きな経済的利益を得ている者がいるわけでもないと述べる。

ザーカー記者はさらに、今回の動きは一方で、ウクライナへの侵攻をきっかけにアメリカとロシアの間で亀裂が広がっていることを映し出していると分析。

アメリカの外交トップ、ブリンケン国務長官がロシアに足を踏み入れることさえ禁止されたことは、両国関係が冷戦終結以降最も冷え込んでいることを示唆しているとした。

西側の対ロシア制裁

ロシアは現在、世界の国々の中で最も制裁を科されている。

西側諸国はすでに、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領のほか、セルゲイ・ラヴロフ外相、ドミトリー・ペスコフ大統領報道官といったロシア高官にも制裁を加えている。

15日にはアメリカが、ロシア国防省の幹部ら11人を制裁対象に指定。ロシアの同盟国ベラルーシのアレクサンドル・ルカシェンコ大統領にも制裁を発動する可能性を示唆した。

これに先立ちイギリスは、ドミトリー・メドベージェフ元大統領ら370人のロシア人に制裁を科した。

ホワイトハウスは15日、バイデン米大統領が来週、ベルギー・ブリュッセルで開催される北大西洋条約機構(NATO)の緊急会議に出席するため渡欧し、同盟各国に対する米政府の「鉄壁の」支持を表明すると説明した。

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