タリバン、少数派ハザラ13人を殺害 10代少女も犠牲に=国際人権団体

Afghanistan crisis / Taliban resurgence: Armed Taliban (or Taleban) militia fighter stands guard at a checkpoint in Kandahar, Afghanistan, 17th August 2021.

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画像説明, タリバンは7月にもハザラ人9人を殺害したとしてアムネスティ・インターナショナルに非難されている。写真はアフガニスタン・カンダハールの検問所を警備するタリバン戦闘員(8月17日)

国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは5日、アフガニスタンで復権した武装勢力タリバンが8月に、少数派ハザラ人13人を殺害したと発表した。10代の少女1人も含まれていたという。

タリバンはアフガニスタンを掌握して以降、「内部にも外部にも敵は欲しくない」と融和姿勢を示したほか、同国の前政権や外国政府に協力したアフガニスタン人の恩赦を約束してきた。

アムネスティ・インターナショナルが5日に発表した報告書によると、8月に中部ダイクンディ州で虐殺があったことを示す証拠が見つかった。

犠牲者のうち9人は、タリバンに投降した前アフガニスタン政府軍の兵士だった。この殺害は戦争犯罪に当たるとみられるという。ほかの2人は民間人で、タリバンが前政府軍の兵士たちの家族に発砲した際に撃たれたとされる、17歳の少女も含まれる。報告書は、これらの民間人は逃げようとした際に殺害されたとしている。

アムネスティ・インターナショナルのアグネス・カラマード事務局長は、「これらの冷酷な処刑は、タリバンが、以前アフガニスタンを支配していた時に行っていたのと同じ悪名高い恐ろしい虐待行為を行っていることを示す、さらなる証拠だ」と述べた。

「タリバンは前政権のために働いていた人を標的にしないとしているが、これらの殺害は、そのような主張と矛盾している」

タリバンの主張

タリバンは人権団体側の主張を否定している。

タリバン暫定政権の内務省スポークスマン、カリ・サイード・コスティ氏はBBCに対し、「この報告書は一方の側に基づくものだ。全ての国際機関が現地に来て適切な調査を実施することを求める」と述べた。

「容認できる結論ではなく、透明性もない」

ハザラはアフガニスタンで3番目に大きい民族集団。主にイスラム教シーア派であることから、スンニ派の多いアフガニスタンやパキスタンで長年にわたって差別と迫害を受けてきた。タリバンが8月にアフガニスタンの実権を握って以降、ハザラ人を殺害したとして非難されるのは今回で2度目。

アムネスティ・インターナショナルは、8月に発表した前回の報告書で、タリバンが7月にガズニ州でハザラ人9人を「虐殺」したと指摘していた。

報告書の内容

報告書によると、タリバン戦闘員約300人は8月30日、前政府軍のメンバーと家族がとどまるダハニクル村近くの地域に移動した。

元アフガン治安部隊のメンバーとその家族は逃げようとしたが、追いついたタリバンが発砲したという。

元兵士が反撃してタリバン戦闘員1人を射殺し、別の戦闘員1人が負傷した。ほかの元兵士2人も交戦で死亡した。

報告書によると、その後9人の元兵士は降伏したが、タリバンは9人を「すぐに近くの川へ連れて行き、処刑した」という。