猛暑のカナダ西部、山火事が170件以上発生 避難支援で軍が待機

Flames rise as a wildfire burns on a hill in Kamloops, British Columbia, Canada July 1, 2021

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画像説明, カナダ・ブリティッシュコロンビア州カムループス北部の山火事(1日)

記録的な熱波が続くカナダ・ブリティッシュコロンビア州で、山火事によって周辺地域が炎に飲み込まれる恐れがあるとして、カナダ軍が住民の避難を助けるため待機する事態となっている。

救急隊は現在、170以上の火災の鎮圧を試みているという。これらの火災の多くは、落雷が原因で発生したとされる。

カナダ西部の多くの地域は前例のない暑さの影響で、燃えやすく乾燥した状態になっている。

こうした中、火災に見舞われた同州リットンでは少なくとも2人の死亡が報告されている。

リットンでは6月29日、カナダ史上最高気温となる摂氏49.6度を記録していた。

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カナダのハルジット・サージャン国防相は記者団に対し、軍人約350人と航空機を手配し、脅威にさらされている地域を支援すると述べた。

サージャン氏の発表に先立ち、ジャスティン・トルドー首相は閣僚や被災した州や先住民族のリーダーと緊急協議を行っていた。

「我々は現地に助けに行く」と、サージャン氏は述べた。

A police blockade outside Lytton, where a wildfire raged through and forced residents to evacuate, July 1, 2021

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画像説明, リットン周辺では警察が道路を封鎖している(1日)
Martha Van Dyke of Lytton sits in her car with her cats, Tigger and Kona after a wildfire that raged through her town forced residents to evacuate, outside of Lytton, British Columbia, Canada July 1, 2021

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画像説明, リットンに住むマーサさんは飼い猫と一緒に押し寄せる炎から逃れた(1日)

「ヒートドーム」現象が発生

ここ数日、北米の広い範囲では、停滞する高気圧が加熱中の鍋の「ふた」のように機能する「ヒートドーム」現象が発生し、異常な高温をもたらしている。この熱波はアルバータ州やサスカチュワン州、ニトバ州、ノースウェスト準州、オンタリオ州北部にも影響をおよぼしている。

一つの事象を地球温暖化と関連付けるのは難しいが、専門家は気候変動の影響で熱波などの異常気象の頻度が増加すると予測している。

ブリティッシュ・コロンビア州では、バンクーバーの北東350kmに位置するカムループス北部の複数地域に避難命令や警報が発令されている。これらの地域は最悪規模の火災が発生している。

同州の森林火災サービスの地方運営責任者クリフ・チャップマン氏は、2日だけで約1万2000件の落雷があったと説明した。

カナダ放送協会(CBC)によると、これらの落雷の多くは、カムループス地域の町などに落ちたという。

動画説明, カナダの記録的高温、弱者を直撃 何が起きているのか

「15分で町全体に炎」

リットンのジャン・ポルダーマン村長はBBCの取材で、「15分で町全体が炎に包まれた」と話した。

ブリティッシュ・コロンビア州のリサ・ラポワント主任検視官は、異常気象が死者増加の原因だと指摘した。同州ではこの1週間で、通常の3倍にあたる719人が死亡した。

「この1週間の間で死亡した人の多くは、最小限の換気しかできない個人住宅で1人暮らしをしている高齢者だった」と、ラポワント氏は3日に明らかにした。

沿岸部では気温が低下しつつあるが、内陸部ではあまり変化がみられない。ブリティッシュ・コロンビア州の森林火災サービスはさらなる山火事に備えているとしている。