スエズ運河の船座礁、紅海で足止めされた船の「渋滞」発生

Ships anchored outside the Suez Canal at Ain Shokhna, Egypt (26 March 2021)

画像提供, EPA

画像説明, 全ての船の航行が停止されているスエズ運河の入り口には、230隻以上の船が待機している。写真はエジプト・アインスクナで停泊する船(26日)

地中海と紅海を結ぶエジプトのスエズ運河で大型コンテナ船が座礁し、航路をふさいでいる問題で、紅海で船の「渋滞」が発生している。現場付近で立ち往生する商船の乗組員がBBCに語った。

コンテナ船「マースク・オハイオ号」(アメリカ船籍)の主任機関士ジョー・レノルズ氏はBBCに対し、スエズ運河の南側入り口(紅海)で待機している船舶の数が「指数関数的に増加している」と述べた。

「世界の運航スケジュールに影響を及ぼすことになる」と、レイノルズ氏は警告した。

パナマ船籍のエヴァーギヴン号は23日午前7時40分ごろ、中国からオランダのロッテルダムへ向かう途中、スエズ港のすぐ北側で座礁した。当時、強風と砂嵐が発生し視界が悪かった。

エヴァーギヴン号は、全長400メートル、幅59メートル、重さ20万トン。

船は座礁した後に運河をふさぐように停止しており、双方向からやってくる船が立ち往生している。現場にはサルベージ(引き揚げ)会社のエンジニアらが派遣され、タグボートや浚渫(しゅんせつ)船を使った船の離礁作業が進められている。

エジプトの大統領顧問は、2〜3日以内に事態が収束することを望むと話している。しかし複数の専門家によると、船内のコンテナを取り除く必要がある場合、離礁には数週間かかる可能性があるという。

全長約193キロのスエズ運河は地中海と紅海を結ぶ運河で、アジアと欧州を最短距離でつないでいる。世界の貿易の約12%がこの運河を経由する。

代替ルートには、アフリカ大陸南端の喜望峰を経由する方法があるが、スエズ運河経由よりもさらに2週間かかる場合がある。

Map showing alternative route for shipping while Suez Canal blocked
画像説明, 航行が停止されているスエズ運河(Suez Canal)に代わり、アフリカ大陸南端の喜望峰(Cape of Good Hope)を経由する方法がある。スエズ運河を通る場合の距離は約1万海里(約1万8520キロ)で25.5日間ほど(平均速度16.43ノットで航行した場合)、 喜望峰を通る場合は約1万3500海里(約2万5002キロ)、34日間ほど(平均速度16.43ノットで航行した場合)かかる 出典:Vessels Value
1px transparent line

レノルズ氏はBBCラジオ4の番組「トゥデイ」で、全長292メートル、重さ5万トンのマースク・オハイオ号が、スエズ港付近でほかの数十隻の船と共に「立ち往生」していると語った。

「そもそも(スエズ運河の)通過待ちの船の列があったのに、その列が指数関数的に増えていることは、みなさんも想像できると思う」、「外に出てみると、周りはどこもかしこも船だらけだ」とレノルズ氏は述べた。

レノルズ氏が乗っている船内ではやるべき作業がまだ数多く残っており、ほかの船と通信する機会が得られていないという。

「これは長時間にわたる待機ゲームだ。ここからはあまり何も見えないし(中略)私たちは船を停泊させ、まるでM5(イギリスの高速道路)の渋滞に巻き込まれているかのように、ただ待っているだけだ」

3月20日以降のスエズ運河を航行する船の動き(コンテナ船の座礁は23日。出典:Vessels Value)

Sorry, your browser cannot display this map