英ウェストミンスター寺院、財源に「壊滅的打撃」 新型ウイルス対策の行動制限で
マーティン・バシル、宗教担当編集長 ハリー・ファーリー、宗教担当プロデューサー

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新型コロナウイルス対策のロックダウン(都市封鎖)の影響で、イギリス・ロンドンのウェストミンスター寺院の今年の収益が1200万ポンド(約16億2800万円)以上減少し、スタッフの約2割が余剰人員となっている。
ウェストミンスター寺院では、収益の9割以上を入場料が占める。
新型ウイルスの影響で、今年3月20日に寺院は閉鎖された。今月11日から再開したものの、観光客の数は制限されている。
ウェストミンスター寺院の首席司祭、デイヴィッド・ホイル博士はBBCに対し、新型ウイルスが寺院の財源に「壊滅的な打撃」を与えたと述べた。
これとは別に、イングランド国教会の42の大聖堂では、今年の収入が当初予測より2840万ポンド(約38億5000万円)以上減少する見込み。
来年にはさらに1550万ポンド(約21億円)減少すると見られている。
「息をのむほどの」損失
ウェストミンスター寺院とイングランド国教会の42の大聖堂を代表するイングランド大聖堂連合(AEC)は、英政府による雇用維持制度が10月に終了すれば、全国の教会が雇用削減を余儀なくされると警告した。
ホイル博士によると、ウェストミンスター寺院の予備費は9月から3分の1減少する。訪問者数は、最大5年間は感染のパンデミック(世界的流行)以前の水準まで戻らないと予想されることから、予備費は今後も枯渇していくだろうとした。
ウェストミンスター寺院は来年も、900万ポンド(約12億2000万円)から1200万ポンド(約16億2700万円)もの「息をのむほどの」損失を同じように被ると予測されると、ホイル氏は警告する。「本当に対策が必要だ」と述べた。
同寺院は礼拝や訪問のために開放されているが、社会的距離戦略が実施されていることから、訪問者数は制限されている。
ホイル氏は「通常の」7月であれば1時間あたり1000人は訪れるだけに、寺院がこれほど静かになるなど「思いもよらない事態」だと述べた。
「寺院は苦しい状態にあり、今後さらに苦しくなる」
「寺院にとって近年最大の試練の1つを、なんとか切り抜けようとしている」

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ウェストミンスター寺院はすでに、パーラメント・スクエアにある聖マーガレット教会での日曜日の定期礼拝を廃止する計画を発表している。同教会のプロの聖歌隊は解散し、参拝者はウェストミンスター寺院の集会に加わるよう求められることになる。
戴冠式などの王室行事が執り行われるウェストミンスター寺院は、王室直轄の寺院であることから、英国国教会の42の大聖堂の1つには数えられていない。そのため、英国国教会財務委員会による財政支援の対象外となっている。
「ほぼゼロ」
ウェストミンスター寺院が収益のほとんどを観光に頼っている一方で、イギリス国内のほとんどの宗教施設が、信徒の現金寄付に依存している。ロックダウンのために閉鎖を余儀なくされたことで、多くの宗教施設が財政的に苦しんでいる。
シーク教寺院シン・サバ・ロンドン・イーストは通常、参列者から月に約8万ポンド(約1080万円)の寄付を受けていた。ロックダウン中に寄付の9割を失ったものの、同寺院は国民保健サービス(NHS)スタッフや、そのほかの必要不可欠な仕事を担う人々に4000食以上を提供した。
しかし、同寺院のスクビル・バッシ氏は政府の支援なしでは存続していけないと述べた。
「我々は深刻な、深刻な問題を抱えている」

英政府は新型ウイルスによって経営難に陥っているボランティア団体や社会的事業者などの支援に、7億5000万ポンド(約1012億円)を拠出すると約束している。
英住宅・コミュニティ・地方自治省の報道官は、「ロックダウンが信仰心をもつ人々に困難をもたらしているのを理解している。だからこそ我々は信仰の指導者たちと協力し、礼拝所の段階的かつ安全な再開を可能にしようとしている」と述べた。
同省は、信仰団体は新型コロナウイルス地域支援基金を含む、政府による支援にアクセスできるとした。










