金正恩氏、米当局は最近姿を「見ていない」とポンペオ国務長官

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マイク・ポンペオ米国務長官は29日、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長について、米当局者がこのところ「姿を目にしていない」とし、健康状態に関する報告を「注意深く」見ていると述べた。
ポンペオ氏はまた、国際社会で孤立状態にある北朝鮮が、新型コロナウイルスの大流行か、飢きんに襲われる可能性への懸念を示した。
36歳の金氏の消息が伝えられたのは、4月12日の国営メディア報道が最後。深刻な体調不良説の憶測も飛び交っている。
ただし韓国当局は、そうした報道は不正確だとしている。
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「最高指導者」の金氏をめぐっては、新型ウイルス感染を避けるため、北朝鮮の海岸沿いの保養地、元山に滞在しているとの見方も出ている。
秘密主義の北朝鮮は1月、新型ウイルスの世界的流行を受け、国境を封鎖した。

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トランプ氏は「元気だと願っている」
ポンペオ氏は29日に米FOXニュースで、金氏の健康状態について聞かれ、「我々は姿を見ていない。今日伝えるべき情報はない。注意深く観察しているところだ」と述べた。
また、「北朝鮮国内で飢きん、食糧不足が起こる現実的な恐れがある」と説明。
「その両方について注意深く見ている。北朝鮮の非核化という我々の目標に、影響を及ぼすからだ」と述べた。
北朝鮮では1990年代に、深刻な飢きんによって何十万人もの死者が出たとされる。
金氏の消息についてドナルド・トランプ米大統領は27日、「かなりの見当はついている」と記者団に話したが、「それを言うことはできない」と述べた。
そして、「元気であることを、ただ願っている」と付け加ええた。
トランプ氏は2018年以降、金氏と3度会談している。しかし、非核化交渉はここ何カ月間か停滞している。
健康悪化説はどこから?
金氏は4月15日、祖父の故・金日成(キム・イルソン)主席の誕生日を祝う行事に姿を見せなかった。北朝鮮においては、建国者の誕生を称える重要行事の1つだ。
金委員長は、この式典にこれまで欠かさず出席していた。これといった理由もなくただ単に欠席することにしただけとは、考えにくい。

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このため、金氏の健康が悪化しているとの憶測やうわさを呼んだ。ただそのいずれも、確認は難しい。
金氏は同月12日、空軍訓練を視察する姿が国営メディアに報じられた。その前日には、重要な政治会議を開催したとされる。これ以降、金氏は姿を見せていない。
最初に金氏の健康悪化説が浮上したのは、北朝鮮の脱出者が運営するウェブサイト「デイリーNK」の報告がきっかけだった。
匿名の情報提供者はデイリーNKに、金氏が昨年8月から心血管疾患を患い、「白頭山を繰り返し訪れた後に悪化した」と聞いていると伝えた。
ここから国際メディアによる、1つの情報源に頼った一連の報道が始まった。その後、韓国とアメリカが、健康悪化説を注視しているとの続報も出た。
やがて米メディアは、金氏が心臓手術後、重体に陥ったと派手な見出しで報じた。
しかし、韓国政府は声明で、中国情報当局はロイターの報道に答えて、それぞれこの報道を否定した。









