ニュージーランド、新型ウイルスを「現時点で」排除と ロックダウン緩和へ

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ニュージーランドは27日、新型コロナウイルスの市中感染がなくなり、地域でのCOVID-19流行を抑えたと発表した。
ニュージーランドではここ数日、新たに新型ウイルスに感染した人の数が1ケタ台で推移し、26日には1人だった。ジャシンダ・アーダーン首相は、ウイルスは「現時点では」排除されたと述べた。
ただし、新たな感染者が全く出ないということではなく、油断は禁物だと警告している。
ニュージーランドでは28日から、一部の企業活動やヘルスケア、教育などが再開される見込み。一方で、多くの人はなお自宅にとどまり、家族以外と会ったり食事をしたりする社交は避けることが求められている。
アーダーン首相は会見で、「経済活動を再開するが、社交を再開するわけではない」と強調している。
人口500万人弱のニュージーランドでは、感染が確認された、もしくは疑われる人は1500人以下。死者は19人となっている。
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アシュリー・ブルームフィールド保健長官は、ここ数日、新たな感染者数が低い数字で推移したことから、「ウイルス排除という目標を達成できたと確信した」と述べた。
一方で、「排除」とは新たな感染者が出ないということではなく、「感染源を特定できているということ」だと説明した。

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アーダン首相は、「広範囲かつ感染経路の特定できない流行はニュージーランドでは終わった」、「私たちはこの戦いには勝った」と話した。
その上で、「この状態を維持するには警戒を怠ってはいけない」と釘を刺した。
ニュージーランドの新型ウイルス対策
ニュージーランドはパンデミック(世界的流行)の初期、国内の感染者がまだ数十人の時点で、世界でも最も厳しい移動や経済活動の制限を導入した。
国境を封鎖し、渡航者全員を隔離した。国内では厳しいロックダウン(都市封鎖)に加え、広範な検査と接触者追跡を行った。
3月26日からは海岸や子どもの遊び場、オフィス、学校などを閉鎖。バーやレストランは、テイクアウトや宅配も含めて営業禁止となった。
アーダーン首相によると、早い時点でロックダウンを実施しなければ、1日に1000人以上の感染者が出る試算だったという。
ニュージーランドについては、政府の対応の速さに加え、国境を封鎖しやすい環境だったこともプラスにはたらいたと専門家から指摘されている。

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ニュージーランドでは28日午前0時から、ロックダウンのレベルが4から3に引き下げられる。これにより、レストランのテイクアウトなども含め、対面接触のない企業活動のほとんどが再開される。
一方で、集会は家族や近しい友人など少人数グループにとどめ、他者と2メートルの距離をあけるよう要請されている。
大規模集会は引き続き禁止されている。また、ショッピングセンターや学校も引き続き閉鎖され、国境も閉じられたままとなる。
オーストラリアでは
隣国オーストラリアでも、この数週間で感染者の増加が鈍化してきた。26日に新しく確認された感染者は、16人にとどまった。
ニュージーランドと似て、豪政府の対応も高く評価されており、世論調査は政府への信頼度が上昇したという結果が出ている。
一部地域では行動制限は緩和されつつあり、州によっては屋外での集会を部分的に容認する見通し。
クイーンズランド州では5月2日から、自宅から車で40分以内の場所に限り、洋服の買い物や公園でのピクニック、海水浴などを認める方針。
西オーストラリア州も、集会は最大2人までという全国的な制限を緩和し、最大10人までにする。
ただしほとんどの国民は引き続き、社会生活維持に不可欠な仕事、食料品など必需品の買い物、健康のために必要な運動といった理由以外の外出が禁止されている。





