英BA従業員3万6000人、一時休職の見通し 新型ウイルス
トム・バリッジ、運輸担当編集委員(BBCニュース)

画像提供, Getty Images
英航空大手ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)が、従業員約3万6000人を一時休職にする見通しであることが明らかになった。新型コロナウイルスの感染拡大による危機的状況の中、BAは大部分の機体の運航を停止している。
BAは一週間以上もの間、労働組合と協議を続けている。両者は、幅広い合意には至ったものの、一部の詳細についてはまとまっていない。
合意すれば、同航空会社の客室乗務員や地上スタッフ、エンジニア、本社従業員の最大80%が業務を停止することとなる。一方で、従業員は1人も解雇されないとみられる。
この決定では、ガトウィック空港とロンドン・シティ空港の全従業員が対象となる。両空港のBAの運航は、新型ウイルス危機が終息するまで停止される。
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最大で月2500ポンド支給も
影響を受ける従業員は、英政府による新型コロナウイルス雇用維持スキームを通じて、所得の8割を最大で月2500ポンド(約32万円)まで支給される見込み。
労働組合は、それを上回る額の給与を求めているとみられる。BA側はすでに、2カ月にわたって50%減給されるパイロットとの間で、個別の合意に至っている。
航空業界に大打撃
BAを傘下に持つインターナショナル・エアラインズ・グループ(IAG)は近年業績が好調で、一部の競合他社よりも財務状況がいい。
しかし、BAが今後発表するとみられる、多数の従業員を一時的に休職にするという判断は、新型ウイルスのパンデミック(世界的流行)を食い止めることを目的とした渡航制限によって、イギリスの航空業界がどれほどの打撃を受けているかを物語っている。
当面の間、今後の予約分はキャンセルとなり、航空会社は大損失を被っている。
今後3カ月間にわたり、 国際航空運送協会(IATA)は、航空業界の売り上げが400億ドル(約4兆3000億円)ほど失われるとみている。IATAは航空各社について、運航中止になった便の航空券の払い戻しが数十億ポンドに上るなどし、自分たちの手元資金をあっという間に使い切ったとしている。
英ヴァージン・アトランティック航空の多くの従業員は、2カ月間業務が停止されている。英格安航空イージージェットでは3カ月間もの間、クルーの仕事はないという。
BAは今週、国全体が封鎖されたペルーで足止めされていた英国人を帰国させるため、英政府の要請で帰国便を運航した。
世界のほかの地域では、依然として何十万人もが立ち往生している。今後数週間、こうした人々のための追加の帰国便を運航することで、イギリスが拠点の複数の航空会社が合意しており、BAもそのうちの1社だ。


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