イギリスで新たに13人の感染確認、計36人に 新型ウイルス

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新型コロナウイルスの感染者が、イギリスのイングランドで12人、スコットランドで1人、それぞれ1日、新たに確認された。これで同国の感染者は36人となった。
スコットランド当局は、感染者はテイサイドの住民で、最近イタリアから帰国したと述べた。
イングランドで確認された12人のうちの3人は、イギリス初の国内感染者となったサリー州の男性との濃厚接触者だという。
新たな感染者が確認される前には、マット・ハンコック保健相は、イギリスはまだ「アウトブレイク(大流行)を抑制する局面」にあると述べていた。
ハンコック氏は、大規模イベントを禁止するなどの緊急対策を政府が今週、発表すると述べた。
感染経路不明な患者も
スコットランド自治政府は1日夕、最初の感染者が出たと発表。この患者は現在、病院で隔離され治療を受けている。
イングランド公衆衛生庁(PHE)によると、サリー州の男性との濃厚接触者の3人のうち、1人はサリー州、2人はウェスト・サセックス州の住民。全員成人で、家族の集団(クラスター)内での感染だという。
一方、エセックス州で確認された感染者は、感染が流行している場所への渡航歴がなく、感染経路は不明とされている。
他の8人のうち6人はイタリア、2人はイランを訪ねていた。居住地はロンドン、ウェスト・ヨークシャー、グレーター・マンチェスター、ハートフォードシャー、グロスターシャーで、さらに以下のことがわかっている。
- 1人はバリーの住民で、イタリアで感染した
- 2人はリーズの住民で、ともにイランにいた
- 1人はブラッドフォードの住民で、イタリアに旅行した
- グロスターシャーの住民でイタリア北部において感染した人は、2月28日に発表された同地域の別の感染者と関係がある
イングランド医務主任のクリス・ウィッティー教授は、新たな感染者全員について調査中で、彼らと濃厚接触した人の追跡を進めていると述べた。
保健省によると、イギリス国内で新型ウイルスの検査を受けた人は、1日午前9時の時点で1万1750人となっている。
イングランドでは2月29日、新たに3人の感染者が確認されていた。うち1人はグロスタシャー州テトベリーのセント・メアリーズ・スクールの教職員の1人だった。
その前には、バークシャー州ウッドリーのウィロー・バンク・インファント・スクールでも学校関係者1人の感染が確認された。
4つの局面
ハンコック保健相は12人の感染者確認が発表される数時間前に、BBCの番組アンドリュー・マー・ショーで、緊急対策は「最悪のシナリオ」に備えたものと説明。大規模集会の禁止や、学校の閉鎖、公共交通機関の利用を控えることなどが含まれるとした。
また、緊急対策には次の4つの局面があるとした。
- 抑制――感染者全員を看病し濃厚接触者を特定する
- 遅延――感染拡大を遅らせるための手立てを決定する
- 軽減――感染が広範囲に及んだ場合の被害を限定する
- 研究――他の3局面において情報が得られるよう常に活動を継続する
ハンコック氏はイギリスの現状について、「抑制」局面にあるとした。保健衛生関係者らも、現在はそれで十分だとしている。
ただし次の局面になると、人々が「社会的に距離を置く」措置が広範に取られる可能性がある。
最大野党・労働党のジョナサン・アシュワース影の保健相は、議会で緊急対策を適切に検討するため、さらに詳細を明らかにするようハンコック氏に求めた。
首相は対応能力を「確信」
ボリス・ジョンソン首相は1日、ロンドン北部のPHEセンターを訪れ、感染拡大の抑制策を協議した。
ジョンソン氏は新型ウイルスについて、「もう少し広がりそうだ」と述べた。一方で、国民保険サービス(NHS)の大流行への対応能力に対して「強く、強く確信している」とした。
スペイン領テネリフェ島では、イタリア人4人の感染が確認された2月25日以降、200人以上のイギリス人がホテルで隔離状態に置かれている。それらの観光客は、検査で陰性と判定されれば帰国できると連絡を受けた。

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その他の動向
・英外務省はイランの大使館の職員の一部を帰国させると発表した。イランでは1日、新たに385人の感染者が確認され、合計978人になった。死者は54人に上っている
・ドミニク・ラーブ外相は検査で陰性となり職務に復帰した。外務省によると、ラーブ氏は先週、気分が悪くなったことから自主隔離していた
・アイルランドでは、同国初の感染者が中学校の生徒や教員らと接触していたため、この中学校の14日間閉鎖が決まった
・パリのルーヴル美術館が1日、休業した
・オーストラリアとタイで1日、それぞれ初の新型ウイルスによる死者が出た。オーストラリアの死者は78歳男性で、日本で検疫が進められていたクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセンス」乗船中に感染した。タイの死者は35歳男性で、デング熱にもかかっていた
・中国以外で感染者数が最も多い韓国では、新型ウイルスによる死者をめぐり、宗教団体・新天地イエス教証しの幕屋聖殿(新天地イエス教会)の指導者イ・マンヒ氏が殺人容疑で捜査の対象となる可能性が浮上した。当局が感染拡大前に感染者を追跡しようとしたところ、イ氏は信徒の名前を隠したとされる










