長年虐待され夫を殺害のフランス女性、大統領恩赦で釈放

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数十年におよぶ虐待の末に2012年に夫を殺害したフランスの女性が28日、2度目の大統領恩赦を受けて釈放された。
ジャクリーヌ・ソバージュさん(69)の事件はフランスで広く注目を集め、釈放を求める運動も行われていた。
オランド大統領は今年1月に刑期を減刑する部分的な恩赦を与えていたが、法廷は2度にわたり釈放請求を棄却。このため大統領があらためて、刑の執行を直ちに免除する完全な恩赦を与え、ソバージュさんは28日夜に刑務所から釈放された。
2014年に禁錮10年を言い渡されたソバージュさんは、パリ南東のロー刑務所で服役していた。
オランド大統領は、「ジャクリーヌ・ソバージュの残りの刑期を免除することにした。この恩赦により、禁錮はただちに終わる」とツイートした。

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さらに大統領府が発表した声明で大統領は、ソバージュさんがいるべき場所は刑務所ではなく、家族のもとだと思うと書いた。
大統領の発表から間もなく、ソバージュさんと娘3人を乗せた車がロー刑務所を後にする様子が見られた。
釈放を求めていた人たちは大統領の措置を大いに歓迎したが、治安判事組合の代表は、ソバージュさんの仮釈放請求を棄却した裁判所は法に則って判断したまでで、それに対して大統領の対応は「世論を喜ばせるため」のものだと批判した。
ソバージュさんについては今年8月に仮釈放請求を地元ムランの地裁が棄却。11月にはパリ高裁が一審判決を支持していた。
ソバージュさんの娘たちは、母親が2014年に禁錮刑を言い渡されて以来、釈放を求めてきた。娘たちによると、ソバージュさんと子供たちは夫ノルベール・マロさんに長年にわたり暴力を振るわれ続けた。2012年9月に息子が自殺した翌日、ソバージュさんは夫を射殺した。
仮釈放請求を棄却したムラン地裁は、ソバージュさんの反省が足りないと棄却理由を説明していた。
しかし、フランスでは超党派の国民議会議員10数人を含め、多くの人がソバージュさんを支持。釈放を求めるインターネットの請願には43万4000人が署名した。

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ジャクリーヌ・ソバージュさん、夫殺害事件の経緯
・夫に47年間、暴力を振るわれ続け、4回も入院した
・息子も暴力を振るわれ、娘3人のうち2人は性的暴行を受けた
・2012年9月9日、息子が首つり自殺
・翌10日に、ソバージュさんが夫を背後から3回撃ち、死なせる
・2014年10月、計画性のない殺人の罪で有罪となり、禁錮10年を言い渡される
・2015年12月、地裁に続き高裁でも有罪
・2016年1月、オランド大統領が娘3人と会談後、早期釈放を呼びかける
・2016年12月28日、ソバージュさん釈放









