【米政権交代】クリントン氏追及しないトランプ氏に保守派反発

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ドナルド・トランプ米次期大統領が、民主党候補だったヒラリー・クリントン氏の国務長官時代のメール問題について追及しないと発言したことから、トランプ氏の支持者たちが「裏切りだ」、「約束が違う」などと強く反発している。
トランプ氏は選挙中の討論会で、大統領になったらクリントン氏捜査のため特別検察官を任命すると発言したが、トランプ氏の顧問で広報担当のケリーアン・コンウェイ氏は22日、民主党大統領候補だったヒラリー・クリントン氏の国務長官時代のメール問題を追及していくという選挙公約について、追及するつもりはないと述べた。
またトランプ氏自身も同日、米紙ニューヨーク・タイムズに対して、「前に進みたい。後退したくない」、「クリントン一家を傷つけたくないんだ。本当にそんなことしたくない。彼女は大変な思いをしてきたし、いろいろな形でとても苦しんできた」と話したという。
米連邦捜査局(FBI)は訴追に相当しないと夏に発表した私用メールサーバー問題について、10月末に捜査再開を発表したものの、投票日直前の6日に、違法性なしとあらためて発表した。
一方で、選挙中はトランプ氏自身が、自分が大統領になったら「あんたは刑務所行きだ」などと討論会でクリントン氏に述べ、トランプ氏の支援者集会では「刑務所にぶちこめ!」が定番の大合唱となっていた。
次期大統領となったトランプ氏が、クリントン氏を追及しないと立場を反転させたことについて、右派は反発。有名な保守系サイト「Redstate.com」は、約束していた特別検察官を任命しないなら、「この候補は、これまで本人が主張していたような人間ではないという、赤裸々な事実」が明かされることになると書いた。
トランプ氏を強力に支持してきた右派メディア「ブライトバート・ニュース」は、「約束が違う」とトランプ氏の立場修正を非難した。ブライトバートの前最高経営責任者スティーブ・バノン氏は、トランプ政権の首席戦略官に任命されている。
保守系論客として知られるアン・コルター氏はツイッターで、「ええ! @realDonaldTrumpを大統領に選んだんだと思ってたのに。FBIと司法省に選んだんだっけ? 彼の仕事は、FBIや司法省の人間を選ぶことで、その仕事を代わりにすることじゃないのに」と指摘。さらに「捜査機関の仕事を大統領が妨害するべきではない。#法の下の平等」と付け加えた。
右派よりの法曹関係者組織「ジュディシャル・ウォッチ」は、「どうしようもなく腐敗しているワシントンの『沼をさらう』という、米国民への約束を裏切った」と批判した。

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トランプ氏は選挙中、クリントン氏を「Crooked Hillary」(曲がっている、不正まみれの犯罪者なヒラリー)と呼び続け、これほど腐敗している候補は歴史上いないと非難し、訴追するつもりだと約束し続けた。また、FBIが私用メールサーバー問題の捜査再開を発表すると、「ウォーターゲート以来最大の政治スキャンダル」と呼んだ。
トランプ氏はさらに同日、ニューヨーク・タイムズ紙に対して、自分を支持する「alt-right(オルタナ右翼)」運動を非難した。

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