トルコ首都の連続爆破、犠牲者追悼に数千人

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トルコの首都アンカラで少なくとも95人が死亡した連続爆破事件の犠牲者追悼のため、11日から3日間の服喪が始まり、アンカラでは数千人が集まった。2回の爆発の現場近くで一部の人が花を手向けようとしたところ、警官隊ともみあいになる騒ぎもあった。
イスタンブールでは犠牲者の一人、クブラ・メルテム・モラオグルさんの葬儀が行われ、参列した数百人が「平和を求めたのに殺された」というプラカードを手に、「人殺しの政府は罪を問われる!」と口々に叫んでいた。
どの団体も犯行声明を出していない。
トルコのダウトオール首相は、自爆テロ犯2人が関与していた証拠があるとして、過激派勢力「イスラム国」(IS)か反政府武装組織クルド労働者党(PKK)による犯行かもしれないと述べたが、治安当局筋はISの犯行の可能性が高いという見方を示している。
10日の爆発は、左派組織による平和集会が開かれる予定だった中心部のアンカラ駅に近い高架下付近で起きた。集会に参加していた左派のクルド系政党、国民民主主義党(HDP)は、死者の数は128人に上ると主張している。集会では、トルコ軍とPKKの戦闘停止を呼びかける予定で、デモ行進も計画されていた。
<ビデオ> 爆発の瞬間をとらえた映像(解説なし)
治安当局筋は、集会への爆弾攻撃は過激派勢力「イスラム国」(IS)によるものとみている。またトルコ政府が関与していたのではないかという疑惑について、政府は強硬にこれを否定している。
PKKは10日、予定通り一方的な停戦を発表し、自衛を除きトルコ領内でのゲリラ活動を停止するよう戦闘員に呼びかけた。しかしトルコ軍は11日、トルコ南東部をはじめイラク北部のPKK拠点を空爆し49人を死亡させたと発表した。

<現場から>BBCニュース、セリン・ギリット記者
アンカラ中心部の広場に11日、数千人が集まった。同じ広場で前日、平和集会が開かれる予定だった。暴力で妨害されてしまったが。
追悼に集まった人たちの間には、政府への怒りがあらわで、警備の不備を批判する声が多く聞かれた。
実に重要で緊迫したタイミングを狙って、爆破攻撃は起きた。10日の前からこうした事件の被害者の葬式は日常化しており、国民感情は大きく揺れていた。
総選挙を3週間後の11月1日に控えて、さらに暴力が激化するのではないか、治安は維持できるのかと多くの人が不安に思っている。


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テロの専門家たちは、アンカラでの事件はISがトルコ南部スルチで7月20日に実行した攻撃と手法が似ていると指摘する。スルチの攻撃を受けてPKKは、治安当局がISと協力していると非難。政府とPKKの停戦合意がこれで破綻した。
これに対してHDPは政府そのものの反攻だと非難し、総選挙に向けた集会をすべて中止した。6月には南東部ディヤルバクルでHDPの集会が爆破攻撃を受けている。
一方で首相府のハシミ報道官はBBCに対して、政府の関与を疑うような意見はいずれも「恥ずべきもので受け入れがたい」と反論している。

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犠牲になった95人のうちの4人(上から時計回り/敬称略)
- エリフ・カンリオグル:20歳の大学2年生。外国語の勉強が大好きだった。
- イルマズ・エルマスカン: 友人たちによると平和を愛し、昨年結婚。妻も攻撃で犠牲になったとされる。
- セブネム・ユルトマン: アンカラ大学出身でアダナで学んでいた。「いつも元気だった」と。
- メスト・マク: 農林労組の一員。娘がいた。








