ファクトチェック:バイデン米大統領、就任後初の記者会見
リアリティー・チェック・チーム、BBCニュース

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ジョー・バイデン米大統領は25日、就任後初の本格的な記者会見に臨み、米・メキシコ国境へ押し寄せる移民の急増や、新型コロナウイルスワクチンの接種状況、アフガニスタンからの米軍撤退などについて話した。
バイデン大統領の発言のいくつかについて、事実関係を確認するファクトチェックをした。
バイデン氏:国境まで来る移民の増加は「冬になると毎年起きる」
米・メキシコ国境にアメリカ入国を目指す移民が押し寄せて急増している問題について、バイデン大統領への批判がこのところ高まっている。
記者会見でバイデン氏は、「1月、2月、3月の冬の間に、国境まで来る人の数は大幅に増加する。これは毎年起きることだ」と述べた。

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米税関・国境取締局は毎月、アメリカ南西国境で警備当局が「出会う」移民の数を公表している。
2021年1月には7万8442人、2月には10万441人がそれぞれ、この地域で拘束され、前年1~2月の計3万6000人余りから急増した。
一方、メキシコとの国境で拘束される人数が近年で最も多かったのは、トランプ政権下の2019年5月で、この月には14万人以上が拘束された。
つまり、国境周辺で拘束される人の数は絶えず大きく増減しているものの、常に冬季に突出して増えるというわけではなさそうだ。

バイデン氏:就任100日以内に新型コロナウイルスワクチンの接種を2億回実現する
バイデン氏は就任前の昨年12月以来、新型コロナウイルス対策として、就任から100日間でワクチン1億回分の提供を目指すと表明してきた。
この公約についてバイデン氏は25日の記者会見冒頭、この目標回数を倍増させると述べた。
「野心的なことは分かっている。当初の目標の2倍だ。しかし、世界のどの国も、これには到底及ばない。これに近いことさえできていない」と、バイデン氏は話した。

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アメリカではすでに1億3000万回の接種が実施されているものの、人口比で比較すると一部の国に遅れを取っている。
人口比で見ると(3月24日現在)、世界で最もワクチン接種が進んでいるのはイスラエルで、2位はアラブ首長国連邦(UAE)。チリ、イギリス、バーレーンと続き、アメリカは6位だ。

米疾病対策センター(CDC)はワクチン接種について、医療従事者や高齢者など感染リスクの高い人を優先して順番に実施するよう推奨している。ただし実際の接種事業は各州政府がそれぞれ計画を決めている。
CDCのロシェル・ワレンスキー所長によると、アメリカの接種回数は現在、1日約250万回に上るという。
バイデン氏:アフガニスタンからの米軍撤退について5月1日の期限までの達成は難しい
バイデン氏は、アフガニスタンから駐留米軍を完全に撤退させるつもりだと言明したものの、「5月1日の期限までの達成は難しい」と認めた。
米軍は段階的な撤退を続けており、アフガニスタンに現在駐留を続ける米兵2500人は、2011年以来最少。

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昨年8月の時点では、駐留米兵は8000人だった。
しかし、正確な人数は増減する。さらに、特殊部隊などの人数は、公式な人数に必ずしも含まれない。
米国防総省によると、アフガニスタン紛争が激化していた2011年の時点では、9万8000人の米兵が駐留していた。
前任のトランプ政権は昨年2月、アフガニスタンの反政府武装勢力タリバンと和平合意に達した。タリバンが攻撃を中止することを条件に、米軍と北大西洋条約機構(NATO)諸国の軍が今年5月までに完全撤退すると同意した。
バイデン氏:大半の学校を再開することが目標

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昨年の大統領選の運動中、バイデン氏はパンデミックで休校になった学校を再開すると公約した。
「就任前にも、幼稚園から8年生(日本の中学1~2年生に相当)までの大半の学校を、就任100日以内に再開するという目標をたてた」と、バイデン氏はこの日の会見でも話した。
「教育省の最近の調査によると、対象の学校の半数近くがすでに週5日、完全に再開して対面授業を行っている」と、大統領は話した。
この発言は今年2月22日から3月12日にかけて42州の3300校を対象にした、政府データをもとにしている。
公表内容から事態の全容は分からないものの、4年生(9歳と10歳)と8年生(13歳と14歳)についてのデータは公表されている。
それによると、4年生の47%と8年生の38%に対して、対面授業が実施されているという。










