プリンターやデスクトップパソコンは持ち込まないで……韓国のスターバックスが客に自粛要請

韓国のスターバックスの店舗内。座席に女性たちが座って談笑している

画像提供, Getty Images

ファアレア・マスード・ビジネス記者

韓国のスターバックスは、プリンターやデスクトップパソコンを持ち込んで店内で仕事をする客が現れていることを受け、「かさばる物品」の持ち込みの自粛を求めている。

客の中には、複数のパソコンやパーテーションを持ち込み、店内に「自分のオフィス空間」を作り出す人もいたとされる。

在宅勤務を選ぶ人が増える中、スターバックスのようなカフェは、気軽に立ち寄れる場所でありながら、仕事をする利用者にも対応するというバランスをどう取るかの模索を続けている。

スターバックスは、ノートパソコン、iPad、携帯電話の使用は歓迎するが、「共有スペースに影響を与え」座席数を制限する物品の持ち込みは控えてほしいとしている。

「カゴンジョク」の増加

スターバックスのこの発表は、韓国社会で議論を呼んでいる「カゴンジョク(カフェで勉強や仕事をする人々)」の増加を背景に行われた。

パンデミック以降、在宅勤務の傾向が強まる中で、カゴンジョクという言葉は否定的な意味合いで使われるようになっている。飲み物を1杯だけ注文して長時間座席を占有する人に対する不満が広がっている。

韓国のソーシャルメディアでは、カゴンジョクは電源もただで使っているといった批判の声も上がっている。

掲示板サイト「レディット」では、あるユーザーが「オフィススペースを借りる余裕がなくて、スターバックスが愚かにも、あの並以下の甘ったるいカフェイン飲料の値段でオフィスの場所を提供してくれるなら、利用すればいい」と投稿している

「悪いマナー」

スターバックスによる発表を受け、韓国のソーシャルメディアではさまざまな反応が広がっている。

あるユーザーは「よくやった。スターバックスが始めたのだから、他のカフェも続くべきだ」と投稿した。

別のユーザーは、カフェで仕事をする人々の存在が理由でスターバックスに行かなくなったと明かし、今回の発表は、「悪いマナーで一線を越えた人々への対策だ」と述べた。

このユーザーは、「最近は常識のない人が多すぎる気がする」とも書き込んだ。

スターバックスの広報担当者は、「すべての利用者が快適に店舗を利用できるよう、スターバックスコリアは方針を更新した」と説明。「ノートパソコンや小型の個人用端末の使用は歓迎するが、デスクトップパソコンやプリンターなど、座席を制限し共有スペースに影響を与えるかさばる物品の持ち込みは控えてほしい」と述べている。

スターバックスは、「コーヒーとつながりのための心地よいサードプレイスであり続け、すべての一杯、すべての会話、すべての訪問においてコミュニティーが育まれる場所でありたい」との声明を発表した。穏やかな表現だが、その裏には、カフェの座席を長時間占有する利用者への冷ややかな視線があることも否定できない。

韓国でのスターバックスの対応は、世界各地のカフェでも共通する問題意識を反映している。イギリスでは、一部のコーヒーショップが、リモートワーカーによる「テーブルの占拠」と回転率の低下を防ぐための方針を導入している。

追加取材:イ・ホス