「生きているのに気付いた」エア・インディア機墜落、イギリス人男性が生存 自力で歩いて脱出

画像提供, Reuters
インド西部アーメダバードで12日に発生したエア・インディア機の墜落事故で、乗客241人が死亡した中、イギリス国籍の男性1人が機体から歩いて脱出し、生還したことが明らかになった。男性はインド・メディアに対して、「自分も死ぬんだろうと感じていたけれども、目を開けて周りを見回すと、自分が生きているのに気付いた」、「がれきの中から、自分で歩いて出た」と話した。
助かったヴィシュワシュクマル・ラメシュ氏は、ロンドン行きのボーイング787型機の座席11Aに座っていた。事故は離陸直後に発生。事故機は、バイラムジー・ジージーボイ医科大学と市民病院の宿舎に激突した。
ラメシュ氏はインド国営メディアDDニュースに、自分の座席は宿舎に激突したのと反対側で、地面に近かったのだと話し、「扉が壊れて、小さい空間が開いたのが見えた」と説明。「自分でベルトを外し、(機体にあいた)穴を自分の脚でさらにこじ開けて、そこからはい出た」のだと話した。
搬送先の病院の病床で取材に応じたラメシュ氏は、離陸から間もなく客室内の明かりが「ちらつき始めた」のだと言い、5~10秒もすると飛行機が「空中で動けなくなって」いるように思えたと話した。
「明かりが緑と白に点滅し始めて(中略)いきなり建物に激突して爆発した」のだと、ラメシュ氏は述べた。
ラメシュ氏はDDニュースに、自分が生きて脱出できたのが信じられないと話した。
「目の前で人が死んでいるのを見た。客室乗務員たちや、近くにいた2人も。少しの間、自分も死ぬんだろうと感じていたけれども、目を開けて周りを見回すと、自分が生きているのに気付いた」、「自分がどうやって生き延びたのか、まだ信じられない。がれきの中から、自分で歩いて出た」と、ラメシュ氏は述べた。
エア・インディアによると、他の乗客および乗員は全員死亡してた。乗客の国籍は、インド169人、イギリス53人、ポルトガル7人、カナダ1人。
ラメシュ氏のインタビューに先立ち、兄ナヤン・クマール・ラメシュ氏はBBCニュースに、「(ヴィシュワシュクマル氏が)元気な姿を見られて本当にうれしい」と述べた一方で、同じ便に搭乗していたもう一人の兄弟、アジャイ氏の安否を案じていると明かした。
「事故のことを聞いた瞬間、私たちは皆、ただただ衝撃を受けた。言葉も出なかった」
「(ヴィシュワシュクマル氏)本人もどうやって助かったのか、どうやって機体から脱出したのか分かっていない」
「私たちに電話してきたときは、ただ『アジャイを探して、アジャイを見つけて』と、もう一人の兄弟を気にしていた。今の彼にとってはそれがすべてだ」
「ジェイ」という名の別の親族は、PA通信の取材で、「顔にはけがをしている。血まみれだった。今は元気だと思うが、大きな衝撃を受けている」と話した。

ソーシャルメディアで共有された映像には、煙が立ち上る中、ラメシュ氏が救急車に向かって歩く様子が映っていた。
その後、ラメシュ氏が病院のベッドで、インドのアミット・シャー内相と面会している映像が公開された。
ラメシュ氏を治療したダヴァル・ガメティ医師は、「彼は混乱していて、全身に複数のけがを負っていた。しかし、命に別状はないようだ」と述べた。
インドのメディアによると、ラメシュ氏は自身の名前と座席番号が記載された搭乗券を示したという。
ラメシュ氏はインド生まれの実業家で、2003年からイギリスに在住している。妻と4歳の息子がいるという。
同便はアーメダバードの空港を午後1時39分に離陸し、管制塔に遭難信号を発した後、反応が途絶えたという。
事故機は、離陸から1分もたたないうちに、グジャラート州アーメダバードにある医大構内の宿泊施設に墜落した。
地上での死者数は明らかになっておらず、墜落の原因も依然として不明。
複数の航空専門家はBBCに、事故機が離陸した際の翼のフラップに問題があったかもしれないと話している。
BBCが検証した動画には、機体が降下し、地面に激突すると同時に大きな爆発が起きる様子が映っている。









