線路に亀裂が生じて脱線か、スペイン高速鉄道の列車衝突 当局が初期報告

画像提供, Spain's CIAF
スペイン南部で高速鉄道の列車と別の列車が衝突し、45人が死亡した事故で、調査当局は23日、列車が脱線する前に線路に亀裂が生じていたとする初期調査の報告書を公表した。
マラガ発マドリード行きの高速列車は18 日、コルドバ近郊の町アダムス付近の直線区間で脱線し、隣の線路に乗り上げた。その後、その線路を南方向に走行していたマドリード発ウエルバ行きの列車と衝突した。マドリード行き列車は私鉄イリョが、ウエルバ行き列車は国営鉄道レンフェが、それぞれ運行していた。
鉄道事故調査委員会(CIAF)によると、事故後に線路上に残っていたマドリード行き列車の先頭車両の車輪だけでなく、先に同区間を通過した3つの列車の車輪にも「溝」のような損傷が見つかった。
線路に生じていた約40センチの隙間が、事故調査の焦点となっている。
マドリード行きの列車は、後ろの6~8両目が脱線した。初期調査の報告書は、「線路の連続性が完全に失われていたため、6両目が脱線した」としている。
死傷者の大半は、ウエルバ行き列車の先頭車両に乗っていた人たちだった。

画像提供, Guardia Civil
事故をめぐっては、マドリード行き列車の複数の車輪に、溝のような損傷があるのが見つかったと先に報じられ、スペインのオスカル・プエンテ運輸相は今週、これが事実であることを認めていた。
「車輪にできた溝と、線路の変形は、線路に亀裂が生じていたという事実と整合する」と、CIAFは初期調査報告書に書いている。
また、事故が起きる前の18日午後5時21分、午後7時1分、午後7時9分に、同区間を通過した三つの列車にも同様に、「整合する、幾何学的なパターン」の溝が見つかったとしている。
マドリード行き列車の2~4両目にも同様の溝が確認されたという。5両目については、車輪の外側に溝ができていたという。つまり、6両目が脱線するよりも前に、線路が外側に傾いていた可能性がある。
CIAFは、今回の報告内容は「作業仮説」で、今後の詳細な計算と分析による裏付けが必要」だとしている。
プエンテ運輸相は23日、決定的な結論を出すには時期尚早だと前置きした上で、事故原因が線路の亀裂だった場合、亀裂が生じたのは脱線が起きる数分前から数時間前のことで、検知は不可能だっただろうと、記者団に述べた。
18日の事故は、スペインにおける列車事故としては、過去10年以上で最悪のもの。
スペインでは2日後の20日、バルセロナ近郊で、線路上に擁壁が落下し、通勤列車が衝突・脱線する事故があり、運転士1人が死亡し、40人以上が負傷した。
また同日には、バルセロナ北東部ブラネスとマサネットマサネスの間を走行中の列車が脱線した。スペインの鉄道インフラ管理機構(ADIF)は声明で、「嵐の影響で落下した岩が車軸に衝突した」と説明した。
2013年には、北西部ガリシア州で高速列車が脱線事故し、80人が死亡、140人がけがを負った。







