米シナゴーグ襲撃事件、容疑者のきょうだいはイスラエル軍が「排除」したヒズボラ指揮官だったとイスラエル

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米ミシガン州のシナゴーグ(ユダヤ教の礼拝所)に車が突入した事件で、襲撃したとされる男性のきょうだいが、イスラエルによる今月上旬のレバノン空爆で殺害されたイスラム教シーア派組織ヒズボラの指揮官だったと、イスラエル国防軍(IDF)が15日、ソーシャルメディア「X」で発表した。
警察によると、12日に発生したこの事件では、アイマン・ムハンマド・ガザリ容疑者(41)が、爆発物を大量に積んだ車を運転してシナゴーグ「テンプル・イスラエル」に突っ込んだ。容疑者はその後、死亡した。
容疑者は2011年にレバノンからアメリカに渡り、アメリカ国籍を取得して、ミシガン州ディアボーン・ハイツで暮らしていたという。警察は犯行の動機を特定していない。
容疑者のきょうだい2人を含む複数の家族が、イスラエルが今月開始したレバノンへの空爆で殺害されたという情報がある。
IDFは15日にXへの投稿で、容疑者のきょうだいのイブラヒム・ムハンマド・ガザリ氏について、「ヒズボラのテロリスト」だと説明。「この戦争を通して、イスラエルの民間人に向けてロケット弾数百発を発射した」部隊を指揮していたと主張した。そして、イスラエル空軍による今月上旬のヒズボラの軍事施設への空爆で「排除」されたとした。
この人物について、BBCは独自に身元を確認できておらず、アメリカの国土安全保障省と連邦捜査局(FBI)に問い合わせている。
BBCが提携する米CBSニュースは、容疑者のきょうだいは2人ともレバノン南部にいるヒズボラのロケット部隊の隊員で、イスラエルによる空爆で殺害されたと、レバノンでCBSに協力するフリージャーナリストが情報筋から聞いたと伝えている。
イランが支援するヒズボラは、イスラエルやイギリス、アメリカなど多くの国が、テロ組織とみなしている。
「重大な喪失は言い訳にはならない」
ディアボーン・ハイツのモー・ベイドゥーン市長は13日、シナゴーグ襲撃事件のガザリ容疑者について、最近「重大かつ個人的な喪失が国外であった」のだと説明。ただし、それが襲撃の「言い訳にはならない」と述べた。
FBIは同日、容疑者の死因について、警察と銃撃戦となった際に、自らを銃で撃って死亡したと明らかにした。
また、容疑者の車の荷台には大量の業務用花火と、可燃性の液体が入った容器が数個積まれていたと説明。それらは襲撃の際に発火したとした。
この事件で、シナゴーグおよび付属の学校の職員や子どもにけが人はなかった。地元の保安官によると、警備員1人が負傷したが、回復が見込まれている。警官ら約30人が煙を吸い込み、治療を受けたという。
FBIはこの事件を、「ユダヤ人コミュニティーに対する、標的を絞った暴力行為」として捜査していると発表している。
ミシガン州のグレッチェン・ウィットマー知事は、襲撃事件後の記者会見で、反ユダヤ主義が「過去最高水準」にあると話した。
「そのため、影響力を持つすべての人に対し、発言には細心の注意を払い、ユダヤ人コミュニティーを特定したり、標的にしたりしないよう求めている。それはまさに、露骨な反ユダヤ主義だからだ」と知事は言い、「だからこそ、過激な発言は控えるよう求めている」と呼びかけた。









