台風20号、ヴェトナムで大きな被害 少なくとも11人死亡

路上で大きな木が倒れ、送電設備が破壊されている。奥の商店の前では、人々がスツールに座って倒木を見ている

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画像説明, 台風20号はヴェトナム中部に上陸し、家屋や送電網を破壊した

台風20号(ブアローイ)が29日未明にかけ、ヴェトナム中部と北部に上陸し、少なくとも11人が死亡、数百棟の家屋が損壊した。国営メディアが報じた。

台風は28日夜からヴェトナムに上陸。道路を冠水させ、橋を洗い流し、建物の屋根を引きはがした。数十人が行方不明になったり負傷したりしている。台風はその後、勢力を弱めて隣国ラオスへと移動した。

ロイター通信がヴェトナム気象当局からの情報として報じたところでは、台風はヴェトナム中部に上陸時、風速32メートルの強風だった。ラオスに移動するにつれ、最大風速は20メートルに弱まったという。

海では大波が漁船を襲い、漁師17人が行方不明となった。救助隊が捜索している。現地メディアによると、ヴェトナムでは台風上陸に備え約3万人が避難したという。

航空便は週末にかけ、数十便が遅れたりキャンセルされたりした。

ヴェトナム北中部ゲアン省の住民は、「強風でドアが外れるのではないかと恐ろしくて、一晩中起きていた」とロイター通信に話した。

中部ハティン省では、暴風雨で送電網が被害を受け、停電が発生。豪雨により畑が冠水した。

国営メディアは、28日から30日にかけて、北部の降雨量は200〜350ミリになる見通しだと伝えた。国内の一部では、雨量が500ミリに達する可能性もあるとした。

当局は住民に、屋内にとどまるよう呼びかけている。国営メディアによると、ファン・ミン・チン首相は、救助・救援活動の強化を緊急に指示した。

台風20号はフィリピンにも大きな被害をもたらしている。同国では26日以降、死者が20人を超えている。

アジアで相次ぐ台風被害

アジアではこのところ、強力な風と雨による被害が相次いでいる。先週は、今年最大の台風18号(ラガサ)がフィリピン北部と台湾で少なくとも28人の死者を出した。台風はその後、香港と中国に上陸した。

先週、台風18号が中国南部に上陸した際には、約200万人が避難した。大規模な洪水と土砂崩れを引き起こし、台湾ではせき止め湖が決壊して14人が死亡した

台風18号はフィリピンでも死者14人を出した。フィリピン当局によると、台風18号と20号、今月発生した別の熱帯性暴風雨を合わせた国内の死者は、計26人に上ったという。

気候変動の影響で異常気象が深刻化しており、台風は以前より強く、頻繁になっている。