イラン、獄中のモハンマディさんに新たな禁錮刑 ノーベル平和賞の人権活動家

2023年にノーベル平和賞を受賞したイランの人権活動家ナルゲス・モハンマディ氏。

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画像説明, 2023年にノーベル平和賞を受賞したイランの人権活動家ナルゲス・モハンマディ氏。イランでの女性への抑圧と闘い、人権を推進したことが評価された

イランの革命裁判所は、収監中の人権活動家でノーベル平和賞受賞者のナルゲス・モハンマディさん(51)に、新たに1年3カ月の禁錮刑を言い渡した。

モハンマディさんは現在、複数の刑に服している。刑務所で過ごした年月はすでに12年に及ぶ。

直近の裁判では、服役中に反国家のプロパガンダを広めた罪に問われた。

モハンマディさんの家族は今回の判決を非難。2021年3月以降に有罪判決が言い渡されたのは、これで5回目だとした。

モハンマディさんはこの裁判で出廷しなかった。判決は被告不在のまま言い渡された。

服役後の行動制限も

モハンマディさんはイランで長年、人権擁護の活動をしてきた。それが原因で過去20年間、繰り返し収監されてきた。逮捕は13回に及び、合わせて31年の禁錮刑が言い渡された。

新たな判決は、モハンマディさんに2年間、テヘラン市外での服役を命じた。これにより、現在収監されている悪名高いエヴィン刑務所から移ることになる。

判決はまた、モハンマディさんが服役後の2年間、外国へ渡航したり、政治・社会団体へ所属、携帯電話を所有したりすることを禁じた。

モハンマディさんは数々の脅迫や逮捕にもかかわらず、活動を続けてきた。

イランでの女性抑圧と闘った功績により、2023年にノーベル平和賞を受けた

同年10月にオスロ市庁舎で行われた授賞式では、モハンマディさんの10代の子どもたちが代理で賞を受けた。子どもたちも何年も、モハンマディさんに会っていない。

授賞式で子どもたちは、刑務所からひそかに持ち出されたスピーチ原稿を朗読。その中でモハンマディさんは、イランの「専制」政府を非難し、次のように思いを伝えた。

「私は刑務所の高く冷たい壁の向こう側から、このメッセージを書いている。イラン国民は忍耐強く、弾圧と権威主義を乗り越えていく」

モハンマディさんはまた、髪の毛を覆うヒジャブを「不適切に」着けていたとされたマサ・アミニさんが警察に拘束され、死亡した事件をきっかけに始まった抗議行動に言及。イランの若者たちが「街頭や公共空間を次々と、市民の抵抗の場に変えた」と述べた。