米小学校銃撃事件の陰謀論司会者、Xでアカウント復活 マスク氏がアンケートで決定

アレックス・ジョーンズ氏

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陰謀論者で、2018年にツイッター(現X)から追放されていたアレックス・ジョーンズ氏が9日、同プラットフォームに復帰した。現在Xを所有するイーロン・マスク氏は先に、ジョーンズ氏のアカウント凍結を解除するか、Xのアンケート機能を使ってユーザーに質問。約200万件の回答のうち70%が賛成票を投じていた。

ラジオ司会者でもあるジョーンズ氏は、米東部コネティカット州のサンディーフック小学校で2012年に26人が殺害された銃乱射事件について、事件はでまかせだと主張し続けるなど、陰謀論で知られる。この事件の遺族らは、ジョーンズ氏の流布した情報によって嫌がらせを受けたり、殺害の脅迫を受けたりしたとして、ジョーンズ氏を提訴。同氏はこれまでに、事件遺族に対する計15億ドル(約2014億円)近い損害賠償の支払いを、複数の裁判所に命じられている。

ツイッターは2018年、罵倒行為を禁じる規約に違反する投稿を繰り返したとして、ジョーンズ氏と、同氏のウェブサイト「インフォウォーズ」のアカウントを永久凍結した。

また、ユーチューブやフェイスブックといった大手プラットフォームも、ジョーンズ氏を追放している。

マスク氏は2022年10月にツイッターを買収。当初は、ジョーンズ氏の支持者らによるアカウント復活要請を拒否していた。

マスク氏はかつて投稿で、2002年に生後10週間の子供を亡くしたことを、ジョーンズ氏のアカウント凍結を撤回しない動機として挙げ、 「私は利益や政治や名声のために子供の死を利用する者に容赦しない」と書いていた。

しかし今月9日、マスク氏はジョーンズ氏を復帰させるべきかを、ユーザーにアンケート形式で質問した。マスク氏はツイッター取得から1カ月後にも、ドナルド・トランプ前米大統領のアカウントについて同じことをしていた。トランプ氏のアカウントは凍結を解除されたが、同氏はその後、1回しか投稿していない。

マスク氏がアンケートを開始した後、ジョーンズ氏はインターネット上に動画を投稿。支持者らにアカウント凍結を覆すために投票するよう呼びかけた。

ジョーンズ氏のアカウントは、アンケートが終了した数時間後に凍結が解除された。

ジョーンズ氏は復活したアカウントで、性加害疑惑が出ているインフルエンサーのアンドリュー・テイト被告の投稿を再投稿した。この投稿はジョーンズ氏とマスク氏を称賛をするもので、「私たちは帰ってきた」と書かれていた。テイト被告はまた、ジョーンズ氏は「英雄」だと擁護する内容も投稿していた。

自称ミソジニスト(女性嫌悪論者)・インフルエンサーのテイト被告も、ツイッターのアカウントを凍結されていたが、昨年に復活した。テイト被告は現在、レイプや人身売買、女性を性的搾取する犯罪組織を作った疑惑で、ルーマニアで起訴されている。テート被告は起訴内容を認めていない。

ジョーンズ氏の発言に同意しないとマスク氏

マスク氏はこの日、あるユーザーからの質問に対し、サンディーフック事件に関するジョーンズ氏の発言には「とことん」同意しないと述べた。一方で、「だが、我々は言論の自由を信じるプラットフォームなのか、そうではないのか?」とつづった。

また、この動きは「財務的にはXに良くない」かもしれないが、「金より原理原則の方が大事だ」と述べた。

マスク氏はXのトップになって以降、インターネット上の言論の自由に対して強硬姿勢を強めている。

先月には、Xで共有されている反ユダヤ主義的なコンテンツ(これにはマスク氏自身の投稿も含まれる)を懸念し、広告を引き上げた広告主に対し、自分を「恐喝」しようとしていると非難した。ただ、この発言については後日、謝罪している。