ハリウッド脚本家、スタジオ側と暫定合意 スト終結に向け

ローレンス・ピーター、スティーヴン・マッキントッシュ、BBCニュース

Writers on strike, 8 Sep 23

画像提供, Reuters

画像説明, 米脚本家組合(WGA)には映画とテレビの脚本家1万1500人が加わっている

アメリカの脚本家らは24日、映画スタジオ側と暫定的な合意に至ったと発表した。5カ月近く続いたストライキを終わらせるものだとしている。

米脚本家組合(WGA)は合意について、「素晴らしいものだ。脚本家にとって有意義な利益と保護を伴う」とした。最終的な合意には、組合員らの賛成が必要。

今回のストライキは、影響がハリウッドにまで及んだものとしてはここ数十年で最長のものとなっている。映画とテレビの制作のほとんどがストップしている。

俳優らによる別の争議も起きており、俳優らもストに入っている

脚本家のストは5月2日に始まり、ハリウッドがあるカリフォルニア州の経済は数十億ドルの損害が出ている。

WGAの組合員らが仕事に復帰するには、指導部と組合員が映画テレビ製作者協会(AMPTP)と3年契約で合意する必要がある。

契約案にある組合側のメッセージによると、詳細はまだ詰め切れておらず、スト中止を決めたわけではない。それでも、「本日をもってWGAのピケを停止する」としている。

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ハリウッド業界に詳しい米メディアのヴァラエティは、今回の発表を受け、深夜のトーク番組のスタッフが早ければ26日にも仕事に復帰し、放送が10月にも再開される可能性があると伝えた。

しかし、WGAの交渉委員会は、協定の詳細を決定するまでは辛抱するよう、組合員にメッセージで呼びかけた。

「いま残っている作業は、合意したすべてを、私たちのスタッフが最終的な契約の文言に入れることだ」

「達成したことの詳細をみなさんと分かち合いたいと強く願っているが、すべてを終えるまではそれができない」

「強さとしなやかさ」

今回の争議によって、人気テレビシリーズや深夜のトーク番組を含む、最も有名な番組の多くで制作が止まっている。脚本家たちは賃金の問題に加え、人工知能(AI)が仕事を奪う可能性への懸念も表明している。

交渉はまた、人員配置や人気ストリーミング番組で脚本家が受け取る再使用料をめぐっても決裂した。脚本家たちは、テレビと比べると再使用料がごくわずかだと不満を示している。

ケータリング業者、衣装業者、大工、カメラマンなど、多くの関連業者も打撃を受けている。

ここ数日、ネットフリックス、ディズニー、ユニバーサル、ワーナーブラザース・ディスカバリーの幹部らが自ら交渉に参加し、弾みがついていた。

俳優らは7月中旬からストを続けている。16万人超の会員がいる映画俳優組合-アメリカ・テレビ・ラジオ芸術家連盟(SAG-AFTRA)が交渉に当たっている。

SAG-AFTRAは声明で、脚本家らのストの結果を祝福。「146日間にわたる信じられないほどの強さ、しなやかさ、そして団結力」をたたえた。

そして、「私たちはテレビ/劇場契約をめぐってストを継続している。スタジオとストリーミング会社のCEO(最高経営責任者)とAMPTPに対し、交渉のテーブルに戻り、組合員が正当に要求している公正な取引を行うよう求め続ける」とした。

カリフォルニア州のギャヴィン・ニューサム知事は、「カリフォルニアのエンターテインメント産業は、世界的な脚本家がいなければ現在のようにはなっていなかった」と強調。

「双方が協力し、関係者すべての利益となる合意に達したことに感謝している。カリフォルニア経済の主要部分を再び機能させられる」と述べた。

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