米マウイの危機管理局長が辞任 山火事当日に警報鳴らさなかった対応を擁護

A protester holds a poster reading 'Why no Sirens?' as people demonstrate in front the Maui County Building where officials held a press conference, in Kahului, Hawaii, USA, 14 August 2023.

画像提供, EPA

画像説明, マウイ郡庁舎の前で「なぜサイレンが鳴らなかった?」というプラカードを掲げて抗議する人たち(14日、ハワイ州マウイ島)

米ハワイ州マウイ島の危機管理局長が17日、辞任した。ハーマン・アンダヤ氏はこの前日、先週発生した大規模な森林火災の際に警報システムが作動しなかったことについて、当局の対応を擁護していた。

アンダヤ氏は辞任を「健康上の理由」と説明している。同氏は就任前、危機管理の経験がなかったという。

山火事発生以降、BBCが取材したマウイ島の住民からは、危機対応がもっとしっかりしていれば多くの命が助かったのではないかという声が聞かれている。

この山火事ではこれまでに111人の死亡が確認されている一方、数百人がなお行方不明となっている。

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マウイには高度な警報システムがあり、島内にサイレン80基が設置されている。毎月1日に試験運用が行われ、ラハイナ町では60秒のサイレンが日常の一部だった。しかし山火事の当日、サイレンは鳴らなかった。

アンダヤ氏は16日、危機管理局の対応を後悔していないと話していた。

同氏は、サイレンが津波警報として使われるのが最も多いため、ラハイナの住民がその音を聞いて高台へ逃げてしまい、急速に広がる炎の通り道に入り込む可能性を恐れていたのだと述べた。

しかしBBCが17日に行った取材では、この説明に納得したというラハイナ住民は一人もいなかった。サイレンは、危険が迫っていると知らせるきわめて重要な警告になったはずだと、複数の住民が話した。

山火事当日、多くのラハイナ住民は自宅にいた。南西を通過していたハリケーン「ドーラ」の強風によって、停電が発生した。郡当局からは携帯電話のテキストメッセージで警告が送られたが、住民の多くが通信手段を断たれていた。

ラハイナ在住のシャーリン・ペドロザさん(20)は、「サイレンは鳴らすべきだった」と話した。ペドロザさんは先週、火事で自宅を失っている。

「サイレンが鳴れば少なくとも、仕事や学校が休みになって家に留まっていた人たちに、外へ出るよう知らせる警告になっていたはずだ」