米マウイ島の火災、死者93人に 今後「大幅に」増えると知事
米ハワイ州マウイ島の森林火災で、確認された死者が13日までに93人に上った。同国の火災としては過去100年で最悪のものとなった。
火災では、歴史的な町ラハイナが焼き尽くされた。現地では遺体の身元確認作業が続くほか、数百人が行方不明となっている。
火はこれまでにほぼ鎮圧された。ラハイナ周辺など一部で、完全に鎮火するための消火作業が継続されている。
マウイ島内の各地の避難所は、火の手から逃れた数百人で埋め尽くされている。
ハワイ州のジョシュ・グリーン知事は12日、死者数が「大幅に」増える可能性があると述べた。
知事は、「ありえない日だ」、「間違いなく、ハワイが経験した最悪の自然災害だ」とコメント。「私たちは待つことと、生き残った人たちを支援することしかできない。現時点では、(散り散りになった)人々を可能な限り再会させ、住居を確保し、医療を受けさせることに努めている。それから再建に向かう」と話した。
警報は出たのか
早期警報システムが作動したのかは、不明のままとなっている。多くの人が、火災について早期の警報は出ていなかったとBBCに話している。
州司法長官は、当局の対応について「包括的な検証」を進めていると述べた。
ハワイ州選出のジル・トクダ連邦下院議員は、「深刻な疑問」への対応が必要だと、13日のBBC番組で話した。
「この状況で怒りを感じるのは、誰にとっても当然だ。私たちは皆、答えを求めている」
週末にかけてラハイナを訪れたトクダ議員は、「あそこは大勢にとって、たくさんの思い出が詰まった場所。多くの家族と友人がすべてを失い、愛する人々を探している」と話した。
災害規模は不明
当局は探知犬を使って、焼け跡の中に遺体が残されていないか調べている。マウイ警察のジョン・ペレティエ本部長によると、まだ対象地域の3%しか捜索できていないという。
「今回の(災害が)どれほどの規模なのか、まだ誰も理解し切れていない」と、本部長はこみ上げる感情を抑えきれない様子で話した。
連邦緊急事態管理庁(FEMA)高官のジェレミー・グリーンバーグさんはこれまでに、1000人近くが連絡不能な状態だとBBCに話している。その中には、無事だが何らかの理由で連絡が取れない人も含まれているだろうとしている。
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マウイ島の戦争記念施設に設けられた緊急避難所には12日、数百人の避難者が続々と集まり、ボランティアたちから食料や衛生用具、医療援助を受けるなどした。
大きなホワイトボードには、最も必要な物としてバッテリー、水、発電機が記され、衣類はもう十分だと強調して書かれていた。
避難所スタッフのキアポ・ビセンさんは、行方不明者リストは増減しているとし、「ここの駐車場で、多くの人が素晴らしい再会を果たすことができた。この状況にあって、それは本当に明るい側面だ」と述べた。


焼失や破損した建物は2000棟以上とみられ、大半はラハイナの住宅とされる。
ラハイナへの主要道路ホノアピイラニ・ハイウェイは12日、一時的に住民の通行が許可されたが、すぐに再び閉鎖された。何百人もの住民が列をつくって通行再開を待っている。
自宅を失ったというリズ・ジャーマンスキーさんは、列に並びながら、「政府は助けようとする人々を邪魔している」と怒りをあらわにした。
太平洋災害センター(PDC)とFEMAによると、マウイ島の復興には55億ドル(約8000億円)がかかる見込み。
ヘリコプターのパイロットのリチャード・オルステンさんは、火災後にマウイ島の上空を飛行した際、港にあった小型船はほとんどが焼けて沈んでいるのを見たとBBCに話した。
「歴史的な建物、教会、宣教師の建物などがすべてなくなった」
「商店やレストランが並んでいた主要観光エリアで、歴史ある大通りでは、すべてが焼け落ちた」









