南アフリカで9~10歳の8割が読解に困難 最新の国際調査
アダム・ダービン、BBCニュース

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南アフリカでは9~10歳の子供の10人に8人が、読解に困難を抱えていることが、国際的な調査で明らかになった。
国際教育到達度評価学会(IEA)が主導する「国際読解能力研究(PIRLS)」では、2021年に世界57の国と地域の40万人の児童を対象に、読解能力のテストを行った。日本は参加していない。
南アフリカは、参加国の中で最下位だった。読み書きができない子供は、前回調査の76%から81%に増加している。
南アフリカのアンジー・モチェクガ教育相は、この結果は新型コロナウイルスのパンデミックによる学校閉鎖が原因だとしている。
また、この結果は「がっかりするほど低い」とした上で、同国の教育システムは貧困や不平等、インフラ不足といった歴史的にも大きな困難に直面していると述べた。
多くの小学校で「読む指導は大抵、口頭で読み上げる能力だけが重視され、読解力や書かれた単語の理解が無視されている」と、モチェクガ氏は説明した。
PIRLSの最新調査では、南アフリカの子供の81%が、11個ある公用語のいずれでも読解ができなかった。
PIRLSは、9~10歳の子供を対象に、識字率と読解能力の傾向を調査している。調査は5年ごとに学年末に行われ、中間点を500点として、ランク付けが行われる。
アフリカからは南アフリカのほか、モロッコとエジプトの3カ国だけが参加した。
最新調査では、シンガポールが587点でトップ。これに香港(573)、ロシア(567)、英イングランド(558)が続いた。
最下位だった南アフリカは288点と、次点のエジプト(378点)に大きく離された。
また全体の傾向として、ほぼ全ての参加国で男子よりも女子の方が読解能力が高いことが分かった。ただし、この性差は前回調査よりも小さくなっているという。
南アフリカでは、人種隔離政策「アパルトヘイト」の結果、黒人と白人の子供の間に大きな不平等があり、教育システムが直面する困難が長期化している。
政府は教育分野に最も多くの予算を割いているだけに、今回のような調査結果は失望につながるだろう。
適切な教材の不足や、トイレなど学校のインフラ不足などが、こうした危機を招いている。






