豪バスケ代表選手、東京五輪を辞退 メンタルヘルスや「バブル」対策への不安理由

Liz Cambage

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画像説明, リズ・キャンベージ選手はWNBAオールスターゲームに4度出場しているほか、WNBAの1試合における最多得点記録を持っている

女子バスケットボール、オーストラリア代表のリズ・キャンベージ選手(29)は16日、今月23日開幕の東京オリンピックへの出場を辞退すると発表した。自身のメンタルヘルスへの懸念や、新型コロナウイルス対策の「バブル」に入ることへの不安が理由という。

米女子プロバスケットボールWNBAのラスヴェガス・エイシズでプレーし、WNBAオールスターゲームに4度出場しているキャンベージ選手は、東京にサポートしてくれる家族も友人もファンもいないことは「恐怖だ」との声明をツイッターに投稿した。

そして、「精神的にも肉体的にも」自分を大切にしたいと述べた。

「今の私は自分が望み、必要としている場所からかけ離れている」

「私が過去にメンタルヘルスで苦しんでいたことは周知の事実だ。最近は五輪の『バブル』に向かうことを本当に心配している。家族もいない。友人もいない。ファンもいない。自分のチーム以外にサポート体制がない。正直、私にとっては恐怖だ」

「この1カ月はパニック発作に襲われて眠れず、食事も取れなかった」

「不安を抑えるために毎日薬に頼ることは、私が今こうありたいと思っている状態ではない。とりわけ世界最大のスポーツの舞台での競技に臨もうとしている時に」

キャンベージ選手をめぐっては、オーストラリア代表チームが五輪の事前キャンプを行っているラスヴェガスで、ナイジェリアチームとの練習試合中に相手チームと口論になるなどしたと報じられていた。

米スポーツ専門メディアESPNによると、キャンベージ選手はナイジェリアの選手との身体的衝突や「緊迫した言葉のやりとり」に関与したと伝えた。

また、キャンベージ選手がチームのプロトコルに反し、ラスヴェガスで外出していたとの報道もある。

東京五輪ボイコットを警告も

2012年ロンドン五輪で銅メダル獲得に貢献したキャンベージ選手は、今月7日、豪オリンピック委員会(AOC)が発表したプロモーション写真は人種的多様性が欠けているとして、東京五輪をボイコットすると警告していた。

キャンベージ選手が人種的問題を指摘したオーストラリアの五輪・パラリンピック代表選手のプロモーション写真には、有色人種の選手が写っていなかった。

当該写真について「ホワイト・ウォッシュ」だとしてAOCを非難したものの、キャンベージ選手は後に3度目の五輪への出場を決めていた(訳注・「white wash」は「白く塗りつぶす」の意味から転じて「ごまかす」「問題を隠す」などの意味も。この場合は「白人しかいないことにする」の意味にもなる)。

(英語記事 Cambage pulls out of Olympics