フジモリ候補、選挙不正を主張 ペルー大統領選

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6日に投票が行われたペルーの大統領選で、右派候補のケイコ・フジモリ氏(46)が「詐欺の可能性がある」と主張している。
開票が始まってしばらくは、人民勢力党党首のフジモリ氏が優勢だったが、終盤に左派候補のペドロ・カスティジョ氏(51)が逆転。開票率97.3%の時点で、わずか0.5%リードしている。
フジモリ氏は8日の記者会見で、「大衆の意思を無視しようとする明らかな意図が見える」と述べたものの、詳しい証拠は示さなかった。
「(カスティジョ氏が所属する)自由ペルー党が大衆の意思を反映した選挙結果をねじ曲げ、遅らせようとする戦略が見える」
これに対し、左派の自由ペルー党はツイッターでこの指摘を否定。「選挙不正を行おうと思ったことはなく、逆に常にその犠牲になってきた」と述べた。

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フジモリ氏はアルベルト・フジモリ元大統領の長女で、大統領選での立候補は3度目となる。
自由ペルー党を批判した後、フジモリ氏は在外ペルー人の投票結果が明らかになれば、再び結果が覆ることもあると前向きな態度を示した。
開票は現在、在外票や国内の遠隔地での投票を中心に続いている。
結末は見通せず
カスティジョ氏は農村地域に支持層が多い一方、フジモリ氏は在外ペルー国民に人気があり、大統領選の行方を予測することは難しい。
新大統領は、不況と世界最悪の新型コロナウイルス死亡率(人口10万人あたり)に苦しむ国の舵取りを担うことになる。
フジモリ氏は公約で、新型ウイルスで家族を亡くした世帯に1万ソル(約28万円)を給付すると約束している。
一方でペルー国民の多くは、フジモリ氏の当選で「保守派の古参」が再び力を持つのではないかと懸念している。
父親のアルベルト・フジモリ元大統領は現在、汚職と人権侵害の罪で禁錮25年の判決を受けて服役中。ケイコ・フジモリ氏は大統領に当選した場合、父親に恩赦を与えると表明している。
経済への打撃を懸念
これに対し、小学校教師で、4月の1回目の投票では予想外の首位となったカスティジョ氏が当選すれば、経済が悪化すると不安を口にする人もいる。
カスティジョ氏は選挙中、大手の鉱業会社に対する税金を引き上げ、貧困層を助けると約束していた。
しかし7日にカスティジョ氏の得票率がフジモリ氏を上回ると、通貨ソルは史上最安値を記録した。
カスティジョ氏はこのほか、人権を尊重し、「全ての不平等を終わらせるため」に憲法を改正する方針を発表している。
ペルーでは過去3年間で4人が大統領を務めており、政治的に不安定な状態が続いている。直近の大統領10人のうち7人は、汚職で有罪判決を受けるか捜査対象となっている。








