【米大統領選2020】 トランプ陣営、ウィスコンシン州で一部再集計を要求へ

画像提供, Reuters
ドナルド・トランプ米大統領は18日、ジョー・バイデン次期大統領が約2万票差で勝利する見込みとなったウィスコンシン州の大統領選の開票結果について、部分的な再集計を求める構えを見せた。
トランプ陣営は18日、ウィスコンシン州での手続きの締め切りを目前に、同州ミルウォーキー郡とデーン郡で再集計を望むと表明した。選挙で不正があったと主張している。
トランプ氏は、選挙で不正があったとする証明されていない主張を続けており、政権移行を認めていない。
バイデン氏は、政権移行の遅れが、アメリカの新型コロナウイルス対策に悪影響を及ぼすとしている。
トランプ陣営は、重要州の選挙結果を争う裁判を、多数起こしている。各地の選管当局は、大規模な不正の証拠は見当たらないとしている。
<関連記事>
野党・民主党のバイデン氏は、大統領選でトランプ氏より全体で560万票以上得票し、3.6ポイント差で当選確実となっている。獲得した選挙人は過半数の306人で、トランプ氏の232人を上回っている。
トランプ氏が逆転勝利をするには、少なくとも3つの州で結果を覆さなくてはならない。専門家らは、そうしたことは前例がないとしている。
現在、バイデン氏が1万4000票差で勝利すると見込まれているジョージア州で、再集計が進められている。
ウィスコンシン州で何が起きている?
ウィスコンシン州の法律では、トランプ氏が0.25~1%未満の票差でバイデン氏に敗れる見通しとなったため、トランプ氏は再集計を要求する権利を保有する。ただし再集計の費用は、トランプ陣営の負担となる。
同州当局は18日、再集計の費用としてトランプ陣営から300万ドル(約3億1000万円)の支払いがあったと述べた。再集計は2週間ほどかかるとみられている。
ウィスコンシン州選挙委員会は16日、完全な再集計には790万ドルかかるとの概算を示している。
トランプ陣営は部分的な再集計の要求にあたり、郵便による不在者投票で改ざんや不適切な交付があり、投票者確認の法律に従わない行為があったと主張。だが、証拠は示さなかった。
ミルウォーキー郡とデーン郡は、ともに歴史的に民主党が強い。地元紙ミルウォーキー・ジャーナル・センティネルによると、バイデン氏がウィスコンシン州で得た票の3分の1以上は、両郡での得票だった。

画像提供, Reuters

これまでの集計では、ミルウォーキー郡でバイデン氏は31万7270票、トランプ氏は13万4357票を獲得。デーン郡はバイデン氏26万185票、トランプ7万8800票となっている。
BBCのアンソニー・ザーカー北米担当記者は、再集計の要求は2つの郡しか対象としていないことから、トランプ陣営が本当に求めているのは票の正確な計測ではなく、不正行為の事象を見つけることだと思われると解説した。
政権移行が進まず
トランプ氏は前日の17日、大統領選で不正があったとする主張と対立する政府報告書を発表していた、米国土安全保障省のサイバーセキュリティー・インフラセキュリティー庁(CISA)のクリス・クレブス長官を更迭したばかり。
トランプ氏は大統領選での敗北と政権移行を認めておらず、バイデン氏ら民主党側は怒りをあらわにしている。
バイデン氏は、新型ウイルス対策をめぐって政権間でスムーズな引き継ぎができなければ、「多くの人々が死ぬかもしれない」と警告している。
政権移行の手続きを進める一般調達局(GSA)は、バイデン氏の当選を認めていない。GSAのトップは、トランプ氏が任命した人物が務めている。
他の法廷闘争は?
トランプ陣営は、各州が選挙人を決める期限となっている来月8日までには、争いを解決しなくてはならない。同14日には、各州で選挙人による投票があり、大統領選の結果が確定する。
バイデン陣営は18日、ジョージア州が再集計を経て、当初の結果を承認することを望んでいると述べた。同州でバイデン氏の勝利が決まれば、民主党の大統領候補として28年ぶりに勝つことになる。
同州では、バイデン氏が1万4000票の僅差で勝利するとの暫定結果が出ており、すべての票を手作業で再集計している。
トランプ陣営は投票日翌日の4日、集計の停止を求めて裁判を起こした。票の取り扱いをめぐって問題があったと主張したが、裁判所は翌5日、この訴えを退けた。
一方、ミシガン州では17日、選管当局4人のうちの共和党支持者2人が、デトロイトがあるウェイン郡で不規則行為があったとして、バイデン氏の勝利の認証を拒否した。
しかし、黒人が多数を占める同郡から選挙権を奪おうとしているとの批判が民主党側から沸き起こると、態度を改めた。
ペンシルヴェニア州の最高裁は17日、トランプ陣営の訴えを退けた。訴えでは、同州フィラデルフィアでの集計の際、陣営の監視人が十分な監視をできなかったと主張していた。
ネヴァダ州では、共和党とトランプ陣営が共同で、バイデン氏が勝ったとする同州の結果を争う裁判を起こした。選挙で不正があったと、証拠を示さず主張。裁判所に、トランプ氏を勝者と宣言するか、結果は無効だと決定するよう求めている。










