【米大統領選2020】 トランプ氏、バイデン氏は「神に背いている」 舌戦が激化

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ドナルド・トランプ米大統領は6日、大統領選で対決する野党・民主党候補のジョー・バイデン前副大統領について、「神に背いている」と述べた。大統領選が3カ月後に迫る中、トランプ氏は「口撃」を強めており、醜悪な選挙戦が予想される。
トランプ氏はオハイオ州での演説で、バイデン氏について、「彼は神に背いているし、銃所持にも反対している」と話した。オハイオ州を含むアメリカ中西部は、トランプ大統領にとって重要な地盤。
バイデン氏はカトリック教徒であると公言している。
大統領選に関する世論調査では現在、民主党がリードしている。
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バイデン氏は1972年、最初の妻と娘を交通事故で亡くしており、信仰がその悲しみと向き合うのを助けてくれたとたびたび話している。
同氏の選挙広報を務めているアンドリュー・ビーツ氏は声明で、「信仰はジョー・バイデンの中核だ。彼は人生を通して敬けんな信者であり、困難な時期には、信仰が彼の力と支えになっていた」と述べた。

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トランプ大統領はバイデン氏を、「過激的な左翼の方針に従っている」と批判した。
「あなたたちから銃を奪い、(武器保有の権利を定めた合衆国憲法)修正第2条を破壊する。宗教もなければ、何もない、聖書を傷つけ、神を傷つける」
「バイデンは神に背き、銃に反対し、エネルギーに、我々に必要なエネルギーも反対している」
オハイオ州の別の場所での演説でも、「このゲームで彼が上位にいるとは言わない」と批判を繰り広げた。
バイデン氏、アフリカ系についての発言を謝罪
バイデン氏は6日、取材の中でアフリカ系アメリカ人コミュニティーは均一的だと示唆。トランプ大統領はこれを「非常に侮辱的だ」と非難した。
この取材でバイデン氏は、「多くの人々が知らないことだが、多数の例外があるとは言え、アフリカ系アメリカ人コミュニティーとは違い、ラティーノ(中南米系)コミュニティーは非常に多様性に飛んでいて、さまざまな分野で異なる傾向を持っている」と発言した。
バイデン氏はその後ツイッターで、「アフリカ系アメリカ人コミュニティーが、アイデンティティーや問題点に関して一枚岩だと言ったわけではない」と謝罪した。

認知症や宗教も争点に
トランプ陣営とバイデン陣営は、互いに相手側が認知症をわずらっていると批判している。トランプ氏は74歳、バイデン氏は77歳だ。
トランプ陣営が今週発表した選挙広告では、周囲の人物を編集で取り除いた上で、バイデン氏が独りで地下室に「隠れて」いるように描かれていた。
今夏の大統領選では、宗教も大きな争点となっている。
トランプ大統領は6月、ホワイトハウス前のラフィエット公園広場で行われていた抗議運動を機動隊に催涙ガスやゴム弾で追い払わせ、向かいのセントジョン米聖公会教会で聖書を手に記念撮影を行った。
この抗議は、黒人のジョージ・フロイドさんが白人警官に首を圧迫されて死亡した事件を受けたもので、バイデン氏はこうした宗教の利用の仕方を非難している。
トランプ氏は任期を通じ、福音派のキリスト教徒から力強い支持を得ている。
「6つの約束」を発表
6日のオハイオ州での演説では、トランプ氏は「6つの約束」を発表した。経済復興に重点を置き、アメリカを主要な医療製造国にするほか、製造業で「何百万」もの雇用を創出し、多くのアメリカ企業の雇用や工場を国内に引き戻すと約束した。
これらの公約は、2016年の大統領選での公約と重なる部分が多い。前回の大統領選ではこの経済的ポピュリズムとも言える政策によって、トランプ氏はミシガン州やウィスコンシン州、ペンシルヴェニア州、オハイオ州などで民主党に勝利している。

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しかし、新型コロナウイルスのアウトブレイク(大流行)により、繁栄を強調するこうしたメッセージも薄れつつある。ロックダウン(都市封鎖)や消費の縮小により、アメリカ経済は2020年第2四半期(4~6月)の成長率はマイナス32.9%と、1947年の統計開始以来最大の落ち込みを記録した。
世論調査によると、ミシガン、ペンシルヴェニア、ウィスコンシンの各州ではバイデン氏がリードしている。2016年の大統領選で共和党は、この3州で1%未満の得票差で勝利している。8~10%の得票差で勝利したアイオワ州、オハイオ州、テキサス州でも、トランプ氏とバイデン氏の支持率は拮抗(きっこう)している。








