米下院、52兆円規模の経済刺激策を可決 中小企業や病院向け

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米下院は23日、新型コロナウイルスによる感染症(COVID-19)を受けた総額4840億ドル(約52兆円)規模の救済策を、388対5の賛成多数で可決した。中小企業の支援や病院・ウイルス検査への資金提供などを定めたもので、これで下院を通過した新型ウイルスのパンデミック(世界的流行)に関連する支援法案は4件となる。
法案は22日に上院を全会一致で通過しており、ドナルド・トランプ大統領は署名する考えを示している。
総人口約3億3000万人のアメリカでは現在、84万5000人以上の感染者が確認され、死者は約4万6800人に上っている。
同国はこれまでにも、過去最大の2兆ドル(約220兆円)規模の景気刺激策法を可決している。今回の法案でCOVID-19関連の連邦支出は3兆ドルに上る見込みで、財政赤字も過去最高に迫っている。
民主党はさらに1兆ドル規模の支援法案を通過させたい考えで、トランプ大統領も賛同しているが、与党・共和党の議員からは反対の声が上がっている。
共和党のミッチ・マコネル上院院内総務は、連邦政府が「次世代から借りるより」は国が破産するほうがましだと発言し、与野党から批判を浴びた。
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アメリカでは過去5週間の失業保険の申請者数が2600万人超、先週だけでも440万人に上り、パンデミックによる経済への打撃が注目されている。
新たな法案では、中小企業に貸し付けをして従業員給与を守る「給与保護プログラム(PPP)」に3100億ドルが振り向けられた。
PPPには3月にも3490億ドルが注入されたが、わずか13日で枯渇している。
また、上場している大企業が制度を利用したことが発覚し、批判が集中。財務省はこうした企業に対し、5月7日までに返還すれば罰則を科さないと通達した。
このほか、民主党が主張した病院やCOVID-19の検査プログラムへの支援も法案に含まれている。
病院は合わせて750億ドル、検査の拡大に250億ドルが注入される。専門家は、経済活動の再開には検査が不可欠だと指摘している。

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23日の審議は社会的距離を保った状態で行われた。議員はそれぞれの事務所で待機し、少人数のグループに分かれて議場で投票した。また、議場は投票の前後に清掃された。
オハイオ州選出のジム・ジョーダン議員(共和党)は、顔をマスクなどで覆わない状態で議場に現れ、一部の民主党議員の怒りを買った。ジョーダン議員はせきをしていたという報告も出ている。
その他のアメリカでの動きは以下の通り。
- 民主党のエリザベス・ウォーレン上院議員は、兄がCOVID-19で亡くなったと発表した
- 民主党のマキシーン・ウォーターズ下院議員も、姉妹が新型ウイルスで重症化しており、この法案を彼女に捧げたいと話した
- ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事は、州内の新型ウイルスの感染者は予想よりも多い可能性があると報告。抗体検査を受けた1300人のうち21%が陽性反応だったと述べた。


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