「卵少年」を殴った上院議員、豪警察は「正当防衛」と判断

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オーストラリアのフレイザー・アニング上院議員が17歳の少年に卵をぶつけられた後、この少年を殴った事件で、同国の警察は9日、アニング上院議員の行為は正当防衛だったと判断した。
アニング議員は、3月にニュージーランド南島のクライストチャーチで起こったモスク(イスラム教の礼拝所)銃撃事件はムスリムの移民が原因だと発言し、非難の声が挙がっていた。
その後テレビ中継されていた記者会見で、17歳のウィル・コノリーさんがアニング議員に近付き、頭に生卵を押し付けた。
この少年はアニング議員に殴られた後、議員の支持者に取り押さえられた。
アニング議員の発言については4月3日、「恐ろしい犯罪の犠牲者に非難の矛先を向け、宗教に基づいて中傷した」としてオーストラリア上院から公式にけん責を受けている。
クライストチャーチの銃撃事件ではムスリム50人が死亡した。
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オーストラリアのヴィクトリア州警察は、アニング議員を「訴追しない」との決定を下した。
警察は声明で、「あらゆる状況を評価した結果、アニング氏の行いは正当防衛であり、訴追に値するものではない」と説明した。
一方、コノリーさんも訴追を免れたが、「厳重注意」を受けることになるという。
警察はまた、コノリーさんを取り押さえた際に繰り返し蹴ったとされる男性の行方を追っていると明かした。
「卵少年」に支援を
コノリーさんの行いに対する批判はあったものの、インターネット上では「卵少年」として大きく取り上げられ、英雄扱いを受けた。

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コノリーさんが起訴された場合の資金を集める募金活動では8万豪ドル(約636万円)以上が集まった。
またコンサートのチケットを送る人が現れたり、著名人に称賛されたりしたほか、インドネシアではストリートアートになった。
コノリーさんは地元メディアの取材で、「自分のやったことが正しいことではないと分かっている」と話した。
「でも、卵がたくさんの人をひとつにしたんだ」
アニング上院議員の辞任を求める署名には140万人が賛同した。しかし、アニング議員は発言について謝罪していない。








