米民主党のケリー上院議員、大統領選出馬を「真剣に検討する」とBBC番組で発言

アメリカの野党・民主党に所属するマーク・ケリー連邦上院議員(61、アリゾナ州選出)は16日、2028年米大統領選への出馬を「真剣に検討する」とBBCの番組で話した。元宇宙飛行士で退役海軍大佐でもあるケリー議員は、軍人に違法な命令を拒否するよう促した動画をめぐり、ドナルド・トランプ政権と争っている。
ケリー議員は、米軍人に違法な命令は拒否するよう呼びかけて昨年11月に公開した動画をめぐり、トランプ大統領から「反逆的行為」と非難されている。それについて議員は、妻のガブリエル・ギフォーズ元下院議員と共に「多数」の殺害予告を受けたと、BBC番組「ニューズナイト」で語った。
「(殺害予告は)今では毎週のように届く」、「前は24時間体制の警備が必要だった」とケリー議員は話した。
ホワイトハウスを目指すかと尋ねられたケリー議員は、今は「非常に困難な時代」なだけに、出馬を真剣に検討していると答えた。
ケリー氏は、自分が他の上院議員とは大きく異なると説明した。
「私はとても少ないエンジニアの一人で、アメリカ上院で工学の修士号を持つのは私だけだ。戦闘経験もあって、それもなかなか珍しい。私は25年間、軍に務めた」と議員は話した。
その上で議員は大統領選出馬について、「これは重大な決断だ。まだ決めてはいない」と述べた。
ケリー議員をはじめ、米軍や米情報機関での勤務経験を持つ民主党議員6人は昨年、違法な命令には従わないよう兵士に促す90秒の動画を公開して以来、トランプ政権から標的にされてきた。
この動画は、米軍が昨年9月以降、カリブ海と東太平洋で船舶攻撃を続ける中、その攻撃の合法性が疑問視される中で公開された。
国防総省はその後、ケリー氏の軍階級を降格させようとしたが、首都ワシントンの連邦地裁がそれを差し止めた。司法省はケリー氏ら議員6人を反逆共謀罪で起訴しようとしたが、ワシントンの大陪審がそれを退けた。
しかしケリー氏は、トランプ氏が自分に対する法的措置を続けるだろうと予測している。
「これは、私が姿を消したところで終わる話ではない。たとえ最高裁まで争うことになっても、自分はこの闘いを続けるつもりだ」と議員は強調した。
野党議員6人を反逆罪などで起訴しようとする政権の動きについては、トランプ氏がまたしても、自分の政敵とみなす相手に罰を与えようとするものだという批判が相次いでいた。
ケリー議員によると、自分が受けた殺害予告の中には、妻ギフォーズ氏に向けられたものもあった。ギフォーズ氏は連邦下院議員だった2011年1月、地元アリゾナ州トゥーソンで有権者との対話イベントを開いていた際に銃撃され、頭部を撃たれて重体となった。この乱射事件では6人が死亡し、ギフォーズ議員を含む14人が負傷した。
ケリー議員はBBC番組で、「ドナルド・トランプは、あまりに無頓着に発言する」と批判。「世間には彼の言葉に反応する人々がいる。彼の言葉に耳を傾ける人々がいる」と述べた。
BBCはホワイトハウスにコメントを求めている。
2028年大統領選については、民主党では2024年にトランプ氏に敗れたカマラ・ハリス前副大統領や、カリフォルニア州知事ギャヴィン・ニューサム氏が出馬を検討している。
ハリス氏は昨年10月にBBCに対し、将来的に大統領になる「可能性」があると答えたほか、いつか女性が大統領になると確信しているとも述べた。
アメリカ合衆国憲法修正第22条は大統領の3選を禁じているが、トランプ氏はその可能性を排除していない。
一方でトランプ氏は昨年10月、J・D・ヴァンス副大統領やマルコ・ルビオ国務長官が自分の後継候補になる可能性にも言及。2人は「止められない」ほどの勢いの持ち主だと称賛した。








