日経平均が急騰 自民党の衆院選圧勝を受け

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コー・ユー記者、シャイマ・ハリル東京特派員、オズモンド・チア・ビジネス記者
東京株式市場で9日、日経平均株価が急騰した。前週末6日より2110円26銭(3.89%)高い5万6363円94銭で取引を終え、史上最高値を更新した。8日の衆院選で高市早苗首相率いる自由民主党が歴史的な圧勝を収めたことを受けてのもの。
自民党は衆院選で465議席中316議席を獲得し、戦後初めて単独で3分の2(310議席)を確保した。連立を組む日本維新の会は36議席を獲得し、両党合計の議席数は352に達した。
就任3カ月で解散総選挙に打って出たことは高市氏にとって賭けだったが、その賭けは成功した。首相は今後、停滞した日本経済の立て直しと生活費高騰への対策という課題に直面する。
自民党の圧勝を受け、日経平均は9日朝の取引で5%超上昇。一時は、史上初めて5万7000円の大台を突破する場面もあった。
自民党が圧勝したことで、高市首相は野党と幅広く交渉することなく、経済政策を推し進めることが可能となる。
高市氏は8日夜に記者団に対し、「責任ある積極財政」を進めると述べた。また、昨年10月に発足した内閣を改造する予定はないとも話した。
高市氏は、日本初の女性首相。就任からわずか3カ月の今年1月、衆議院選挙を前倒しで実施すると発表した。今回の勝利は、過去2代の首相が議席を失い、汚職問題に揺れ、物価高にも対応しきれなかった状況とは鮮明な対比をもたらした。
市場関係者は、高市氏の政策が日本経済を押し上げる可能性があると話す。
投資アナリストのユカ・マロセック氏はBBCに対し、今回の選挙結果に加え、「景気刺激策、税制の微調整、規制緩和」など今後予想される施策が、「これまでの強気相場にさらに燃料を注ぐだろう」と話した。
これまで長く低インフレが続いてきた日本では、国民は生活費上昇に敏感に反応する。
今回の衆院選で投票所に向かった人たちはBBCに、食品や家賃の高騰が心配だと口々に話した。
日本ではさらに、高齢化の影響で労働人口が減少し、社会保障費がふくれあがっている。
その圧力にさらされる日本経済を活性化するため、高市氏は減税と歳出拡大を約束している。しかし、日本は巨額の公的債務を抱えているだけに、経済活性化策の財源について懸念の声も出ている。首相の政策に批判的な人たちは、ただでさえ脆弱な経済の不安定化を、さらに深める恐れがあると警告している。
複数報道によると、圧勝の結果を受けて高市氏は8日、「公約を確実に実現することに没頭する非常に重い責任を担っている」と述べ、決意を示した。
自民党は、石破茂前首相のもとで衆参両院の議席を失っていた。対する高市氏は自身の人気を前面に押し出し、党勢回復を図った。
高市氏は、改憲など長年停滞していた目標を掲げ、伝統的価値観を強調することで保守支持層を固めた。
他方、日本の首相でかつてない形で若者層の支持も得ている。首相の持つハンドバッグやピンクのボールペンなどが若者の間で人気アイテムになった。
ドナルド・トランプ米大統領は高市氏の勝利を祝福し、自分のソーシャルメディア「トゥルース・ソーシャル」で、選挙前に高市氏を支持したことは「光栄だ」と投稿した。
さらにトランプ氏は、「これほど熱心に投票した日本の素晴らしい人たちを、私は常に強力に支援し続ける」とも書いた。
トランプ氏は、高市氏が昨年10月に就任してからわずか1週間後に来日。日本政府は、トランプ氏を大いにもてなした。これが高市氏の外交デビューとなり、数千人の米兵の前でトランプ氏が彼女を称賛する横で、日本の首相がこぶしを突き上げるという印象的な光景もみられた。
高市氏は今年3月にワシントンを訪れ、トランプ氏と2度目の会談を行う予定。
(追加取材:ピーター・ホスキンズ、アダム・ハンコック)








