ロシアが産科病院やバスを攻撃とウクライナ当局 バスで移動中の鉱山作業員12人死亡と

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ウクライナ当局は1日、ロシアが南部ザポリッジャの産科病院や東部で鉱山労働者を乗せたバスを含め、国内各地を攻撃したと発表した。産院で6人が負傷したほか、バスに乗っていた鉱山作業員12人が死亡し、15人が負傷した。また、中部ドニプロでも2人がドローン攻撃で殺害されたという。
ウクライナ最大の民間エネルギー企業DTEKは1日、東部ドニプロペトロウシク州で同日、鉱山作業員を乗せたバスがドローンで攻撃され、12人が死亡したと明らかにした。バスにはシフトを終えた作業員が載っていた。ウクライナ国家非常事態庁によると、少なくとも15人が負傷した。
これに先立ち、1月31日深夜から2月1日にかけてもウクライナ各地が攻撃された。中部ドニプロではドローン攻撃で男女が殺害された。同州ニコポリでは、72歳の男性が負傷したという。
また、当局によると、南部ヘルソンでは59歳の女性が砲撃で重傷を負ったほか、北東部ハルキウでは3人が攻撃で負傷した。
南部ザポリッジャでは産科病院がドローン攻撃を受け、6人が負傷した。うち2人は出産中の女性だった。
ザポリッジャ州のイヴァン・フェドロフ州知事は通信アプリ「テレグラム」で、今回の攻撃によって「生命に対する戦争の証拠」がまた増えたと述べた。

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BBCヴェリファイ(検証チーム)は、攻撃されたのが市東部のボチャロワ通りにある第3産科病院だと確認した。
ソーシャルメディアに投稿された映像には、国や地方当局の透かしが入っている。事務室、患者用のベッドが並ぶ部屋、子ども用の部屋が映っており、窓は破壊され、がれきに覆われていた。
映像の一部には火災の跡が映り、別の二つの映像では1階部分で火が燃え続けていた。別の映像では消防隊が内扉を破り、患者を搬送する様子が映っていた。
ウクライナのアンドリー・シビハ外相は、この病院攻撃はロシアのウラジーミル・プーチン大統領が「和平努力に反して、民間人への戦争」を遂行していることを示すものだと批判した
フェドロフ州知事はその後、住宅地への別の攻撃で3人が負傷したと報告した。
ロシアは今年1月にウクライナの送電網に対する集中的な攻撃を開始。異例の寒波の中、ウクライナ各地で数百万人が暖房と電力が使えずにいる。場所によっては、気温が氷点下20度を下回る予報も出ている。
ドナルド・トランプ米大統領は1月29日、プーチン氏が寒冷期間中の攻撃停止に同意したと述べた。しかしロシア政府は、攻撃の一時停止は1日までだと後から発表した。
他方、ウクライナは1日、米航空宇宙企業スペースXのスターリンク衛星通信をロシアがドローン攻撃に利用するのを阻止するため、同社と協議していると発表した。スペースXは米富豪イーロン・マスク氏が所有する。
ウクライナ軍は通信手段としてスターリンクに依存している。そのスターリンクの端末が、ロシアの長距離ドローンに搭載されているのを確認したと、ウクライナは1月末に述べていた。
マスク氏は、スターリンク「無許可」使用を阻止する措置が奏功しているようだと発言。ウクライナのミハイロ・フェドロフ防衛相は、マスク氏が「ウクライナ国民の真の友人」だと感謝した。
一方、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、ロシアがウクライナへの全面侵攻を開始してから近く丸4年となる中、戦闘を終わらせるための三者協議の第2ラウンドが、予定されていた1日ではなく4日に始まると述べた。
大統領は延期の理由を明らかにしなかった。協議はアラブ首長国連邦(UAE)のアブダビで行われ、ロシア、ウクライナ、アメリカの担当者が参加する。
和平案をめぐる交渉は数カ月にわたりアメリカの仲介で続いているが、ウクライナがロシアに領土を割譲するかどうかが最大の懸案事項となっている。
ロシアは現在、ウクライナ領の約2割を掌握しており、その中には東部ドンバス地方(ドネツク州とルハンスク州)の大部分が含まれている。ロシアは、まだ武力で制圧していないドンバスの残りの地域をウクライナに割譲させたい考えだとされる。一方ウクライナは、ザポリッジャ原子力発電所の管理権を返還するよう、ロシアに要求しているとされる。








