チャールズ英国王、弟アンドリュー氏とエプスティーン元被告の関係に「重大な懸念」 警察に協力の意向示す

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ショーン・コクラン 王室担当編集委員
アメリカで性犯罪で有罪とされた富豪ジェフリー・エプスティーン元被告(故人)について米司法省が1月末に追加公開した資料から、イギリス王室のアンドリュー・マウントバッテン=ウィンザー氏が機密情報を元被告に提供していた可能性が浮上したことを受け、イギリスの警察が捜査着手が適切かを検討する事態となった。イギリス王室は9日、アンドリュー氏の兄、イギリス国王チャールズ3世が「重大な懸念」を抱いているとコメントし、必要となれば警察に協力する姿勢を示した。
王室の報道官は、「マウントバッテン=ウィンザー氏の行動に関して、明らかになり続ける疑惑について、国王は言葉および前例のない行動を通じて、重大な懸念を抱いていることを明らかにしてきた」、「個別具体的な指摘についてはマウントバッテン=ウィンザー氏が対応するが、もしもテムズ・ヴァレー警察が私たちに接触してくるなら、当然のことながら私たちは協力する用意がある」と述べた。
テムズ・ヴァレー警察はすでに、捜査に着手するだけの根拠があるか検討していると認めた。これは、王室に反対するグループ「リパブリック(共和制)」が苦情を提出したことに対するもので、同グループは、マウントバッテン=ウィンザー氏が公務中に問題行動をとり、機密の守秘義務に違反したと警察に訴えた。
アメリカの司法省が1月末にエプスティーン元被告に関する捜査資料を追加公開し、2010年と2011年にかけてイギリス政府の貿易特使だったアンドリュー王子(当時)が、公式業務で得た機密情報をエプスティーン元被告に意図的に共有していた可能性が明らかになった。
公開されたメールには、元王子が、シンガポールや香港、ヴェトナムへの訪問に関する報告や、投資機会に関する機密情報を、エプスティーン元被告へ伝えていた様子が記されている。
イギリス政府の公式規定では、貿易特使は訪問先に関する機密性の高い商業・政治情報について守秘義務を負うと定められている。
メールによると、アンドリュー王子(当時)は2010年10月7日、シンガポール、ヴェトナム、中国・深圳、香港への公式訪問予定をエプスティーン元被告へ送っていた。
アンドリュー氏は同年11月30日、王子の特別補佐官だったアミト・パテル氏から各国歴訪の報告書を受け取ると、その約5分後に、その報告書をエプスティーン元被告へ転送した様子。
国王夫妻の公務を管理するバッキンガム宮殿の報道官は9日さらに、国王夫妻が「これまでも今でも、あらゆる形の虐待の被害者に対して、常に思いと同情を寄せている」と述べた。
チャールズ国王は同日午前、イングランド北東部クリザローを訪れていた際、群衆の一人から「アンドリューについてどれくらい前から知っていたのか」と、やじを飛ばされた。しかし、集まっていたほかの人たちは、やじを飛ばした男性の方をブーイングした。
バッキンガム宮殿の今回の声明に先立ち、ウェールズ皇太子夫妻の報道官は、エプスティーン元被告に関する新事実の公開に対し、夫妻の「深い懸念」を表明していた。
皇太子夫妻の公務を管理するケンジントン宮殿の報道官は、「夫妻の思いは引き続き被害者に向けられている」と述べた。
エプスティーン元被告関連の資料300万件が1月末に新しく公開されて以来、マウントバッテン=ウィンザー氏に対する圧力が高まっている。同氏と性行為をさせる目的で、元被告が二人目の女性をイギリスへ送り込んだという疑惑も浮上している。
1月末に公開された資料には、着衣のマウントバッテン=ウィンザー氏が、着衣であおむけになった女性の横で膝をつき、女性の両脇に手をついたり、女性の腹部に手をあてたりしている写真も含まれていた。
公開された資料には、同氏の元妻サラ・ファーガソン氏にとっても不名誉な内容が含まれていた。「サラ」と署名されたメールには、エプスティーン元被告に支援と金銭を求める内容が書かれていた。
マウントバッテン=ウィンザー氏は先週、ウィンザー城内の居宅「ロイヤル・ロッジ」を予想されていたより早く後にし、国王がイングランド東部ノーフォークに所有するサンドリンガム邸の敷地内へ移動させられた。
昨年10月に剥奪されるまで「王子」、「ヨーク公爵」の称号や爵位を持っていたマウントバッテン=ウィンザー氏は、これまで一貫して不正行為を否定している。エプスティーン文書に名前が含まれていても、それ自体が不法行為を示すものではない。








