中国の人口、2年連続で減少 昨年はインドに抜かれる

新生児の資料写真

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中国の人口が2年連続で減少した。同国の2023年末の人口は14億900万人と、前年から208万人減った。

中国では2022年に約60年ぶりに人口が減少に転じた。同年末の人口は前の年より85万人減った。今年は減少幅が倍以上となっている。

一方、昨年中国の人口を超えたインドの人口は14億2500万人となった。

中国の出生率(人口1000人当たりの出生数)は6.39と、統計を取り始めて以来最低を記録した。日本(6.3)や韓国(4.9)など、東アジアの他の先進国に近づいている。

1980~2015年に実施されていた「一人っ子政策」を廃止して以降、中国は補助金などの政策で出生率の低下を押さえようとしてきた。2021年には、夫婦1組につき3人まで子供をもうけることを認めた

しかし、都市部での生活費高騰や、キャリア重視の女性が増えたことで、こうした対策も若年層にはほとんど効果を生んでいない。

中国の出生率の低下傾向を示した線グラフ
画像説明, 中国の出生率の低下傾向

2023年の人口減少には、経済開放後の新型コロナウイルスによる死者増も影響していると考えられている。

経済問題が浮き彫りに

中国国家統計局の発表を受け、中国のソーシャルメディア「微博(ウェイボ―)」にはさまざまな意見が投稿された。

「もっと簡単に生活でき、もっと安全が保障されれば、より多くの人が子供を欲しがるのは当然だ」というコメントには、多くの「いいね」が付けられた。

一方であるアナリストは、中国にはなお、人口分布における問題に対処する「豊富なマンパワー」と「十分な猶予」があると指摘する。

シンガポール大学リー・クアンユー公共政策学院のポール・チャン教授は以前、「すぐに終末シナリオに入るわけではない」とBBCに述べていた。

中国では2023年、3年にわたる新型コロナウイルスのパンデミックから経済を開放した結果、いくつかの余波を受け、さらに経済的な苦境が浮き彫りになった。

不動産危機や民間消費の落ち込み、記録的な若年層の失業率が問題となった。

17日に発表された統計によると、中国の2023年の国内総生産(GDP)は126兆元(約2610兆円)と、前年比5.2%増だった。GDP成長率は、パンデミック期を除いて1990年以降で最も低かった。

最新の人口データは、中国経済に対する懸念をさらに強める可能性が高いと専門家は指摘する。中国は長い間、巨大な労働力を経済の重要な原動力としてきた。

しかし、退職者人口の増加に伴い、医療や年金制度への圧力が高まっている。退職者人口は、2035年までに60%増の4億人に達すると予想されている。