インド人口、中国抜き世界最多に 今年半ばに14億2860万人=国連

Indian population

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国連人口基金(UNFPA)は19日、最新の世界人口推計を公表し、インドの人口が今年半ばに中国を抜いて世界最多となるとの見通しを示した。

UNFPAの推計によると、インドの人口は14億2860万人に達し、中国の人口(14億2570万人)を290万人上回る見通し。

インドと中国は70年以上にわたり、世界人口の3分の1以上を占めてきた。

中国の出生率は近年、急低下しており、昨年には人口が1961年以来初めて減少に転じた

UNFPAの「世界人口の現状」報告書に記載されているインドの人口予測は、同国では2011年以降国勢調査が行われていないことから、推定値となっている。

インドでは140年間、10年ごとに国勢調査が行われてきたが、2021年の調査は新型コロナウイルスの流行を受けて翌年に延期され、その後、2024年に再延期された。

国連の人口推定・予測部門の責任者パトリック・ガーランド氏はBBCのインタビューで、インドの真の人口規模に関するいかなる数字も、「断片的な情報に基づく単純な想定」だと述べている。

「私たちは、インドから公式データを得られていない」

また、国連によると、中国の推計には香港とマカオ(合わせて800万人以上)の人口は含まれていない。中国政府は台湾を自国から分離した省で、いずれ本土と統一されるべきだと考えているが、台湾は独自の憲法と民主的に選出された指導陣を持つ独立国家を自認している。

世界の人口は昨年11月に80億人を突破した。しかし複数の専門家は、増加ペースは以前ほど急速ではなく、1950年以来最も遅いとしている。

出生率が低下

インドと中国では出生率が低下している。中国は2016年に一人っ子政策を廃止し、カップルが2人以上の子どもを持つためのインセンティブを導入したものの、国連の予測では来年に人口が減少に転じると予測されている。

中国の出生率の低下の原因には、生活費の高騰や女性の社会進出の増加などが挙げられている。

インドでも同様に、出生率がここ数十年で大幅に低下している。女性1人あたりの出生数は1950年の5.7人から、現在は2.2人に減少している。

インド人口の推移

UNFPAの委託で行われた調査では、インド人の大半が「人口が多すぎる」、「出生率が高すぎる」と回答した。また、およそ3人に2人が、人口増加をめぐる最大の懸念として経済的な問題を挙げた。

一方で人口統計学者たちは、インドの人口が中国を抜くことを問題視する必要はなく、人口増加をめぐり不安を与えることのないよう注意を促している。

「個人の権利や選択が守られているのであれば、これはむしろ、進歩や発展、野心の象徴としてとらえられるべき」だと、国連の報告書には書かれている。

追加取材:リカルド・センラ世界人口担当記者